■YUKI von MURATA氏からの福島原発事故レポートその7

◆1-7.日本政府の曖昧な情報と後手後手
◆風評というが真実まで風評にすべきではない
◆自分たちだけがエリートで知られてはならない情報を共有できるというのは自惚れである。時代錯誤である。
◆1中東ではネットにより独裁政権に大きな変化が起こった。
◆日本政府の認識は体が巨大化して滅び去った恐竜
◆恒例の文末の余興:ブラック・ジョーク 

1-7-1冷戦時代にSIS(女王陛下の大英帝国の秘密情報部)の情報将校は語った。「一人や少数を最後まで騙す事はできる。大衆を一時的に騙せるが、騙し続けるのむずかしい。また、一部の賢い人間はだませない。」このように今日では国民を騙すのはかなりの技量が必要であり、それが実行できる可能性は低い。

1-7-2したがって、今回のような事故の場合は先手を打って正しい情報(御用学者の怪しい子供だましのような説明や日本国政府が原発事故後に後手後手に後で実はこうだったというような信用を失った情報ではない。)を出す。その上で国家が国民に対して最優先に行うべき生命の安全の確保を提示し敏速に行うことが適切な行動である。

1-7-3検証してみよう。日本政府が国民のパニックを恐れ、曖昧な情報(後手になり結果として偽りと受け取られる様な情報)を流した。日本政府は事実を伝え国民にパニックが起こらないようにすべきである。
◆また風評というが真実まで風評とするべきではない。あるいは外国政府が輸入禁止した食品も風評とするのはおかしい。(風評被害補償とする案・・・補償するのは賛成だが、風評とするのはおかしい。)なぜならば、日本政府がウクライナや北欧からチェルノブイリの放射性物資で汚染された農作物(きのこ、ベリー類など)を輸入しない方針と整合性がない。また曖昧な説明、後で当初の説明と反古する判明するから風評がますます起こる。故に信用を失うという負のスパイラルに堕ち続けている。本当は日本政府が恥ずかしい事に一番パニック状態になっていたというほうが正しい。

1-7-4今日のインターネット時代には相応しくない日本政府の対応である。以下の理由からもわかるだろう。例えば日独とも高い教育レベルを国民は受けている。その国の教育レベル、教養、情報公開の度合いを計る一つの目安としてその国の書店へ行けばいい。文字が読めなくても、写真から、万国共通の学生向けの数学や科学、経済の本の方程式から、あるいはその国が制作した単なる地図から情報公開の程度、工業品の精度、技術力、教育の程度などが、どのレベルかも推測できる。日独の書店ではかなりレベルの高い多分野に渡る専門書や雑誌、だれが読むのかと思うようなオタク本もある。このような国では3人集まれば文殊の知恵の通り、多くの国民がインターネットで情報交換すれば、日本政府の矛盾点は即座に露呈して当たり前である。
◆日本政府、官僚、東電が自分たちだけがエリートで知られてはならない情報を共有できるというのは自惚れである。時代錯誤である。

1-7-5例えばDWD(ドイツ気象庁)による放射性物質の拡散予報などはいい例であり、それはほぼ正確な精度だった。一方、原発事故当初の日本国文部科学省はSPRRDIの情報を出せば、国民がパニックになると言い訳して公表を渋っていた(事故当初の彼らの内部でのやりとりが非公式情報として当方に伝わった。)。TEPCO(東電)は「正確な」データーが無いと当時嘯いていた。事故後2ヶ月ぐらいして、文部科学省やっとそれを公表したこのセンスと比較すれば、日本国民は自国政府の情報と行動、態度に信頼を置くとは思えない。より日本政府、省庁の信頼を失う状況が加速された。後に政府は「公開しなかったのは国民がパニックなると思ったからだと認めた。」情けないことだが、冷静に見てパニックになっていたのは国民か国家かどちらかわかるだろう。読者の皆さん。

◆1-7-6また、中東ではネットによって独裁政権に大きな変化が起こったのである。そのことを忘れてはならない。

1-7-6ただし、読者は今後このインターネットの世界を盲目的に受け取ってはいけない。例えば7月には原子力保安院による中部、四国、九州電力に対する大掛かりな、やらせ要請があったと公表されたように、国家機関・メディアなどによって今後も行われる可能性ある。例えば、中禍(中共)軍(中共政府は公式には認めない。が、状況証拠から日米からそう見られている。)によるアメリカ合衆国政府機関、日本政府機関に対する大規模ハッキングが行われている。今後、彼らが、アメリカ人や日本人になりすまし、大々的に標的となる国家の世論のネット操作を行うことも出てくる。 だが、優秀な国民は彼等の操作を見抜くことだろう。

1-7-7日本政府の対応にもどろう。言葉を変えると自分達が情報を持ち、大衆はその必要が無いと考える
◆日本政府の認識はあたかも体が巨大化して滅び去った恐竜であり、その脳は容量の爬虫類の古い小さな脳であり、一方、大衆の開かれた情報交換の場であるネット社会が大脳皮質を発達させつつある。が、まだ小さな哺乳類と言える。つまり情報の世界が変わったのだ。その認識が全くできていないから、小さな脳(喩え)故に事実の発表が後手になり、国民から信用をさらに失う。

1-7-8この章の最後に、日本国民を全体で見ればバカではない。正しい情報が与えられれば、暴動を起さずに、各自の判断で行動することを知らないわけではないはずだが。日本国民はフリードリッヒ・ニーチェの・・生きながら死んでいる人間ではない。

生きながら死んでいる人間・・・眼力がなく、焦点が定まっていない、憑依されているような、死んでいるような目をしている棺おけからでてきたようなガイスターのような指導者とその政府。彼らが国家を崩壊させている。それを危惧する。

◆恒例の文末の余興:ブラック・ジョーク 
海外から日本政府を観察すると。某国政府と関係機関の早朝ミーティング
「日本国政府発表ではない・・・なに?違うだと!」「福島原発事故を発表しているのは中南海(中国共産党政府)だった!・・・なるほど!・・・情報隠蔽も納得したよ。」「で、日本政府は?」「それが・・・その存在の行方が・・・あるいは体を成しているのか・・・確認されません!」「なに者かに乗っ取られているのかもしれません。」「優秀な国民の存在は確認できますが・・。」・・・ちゃんと対応しないと日本外交上の信頼も失いますよ。

読者の皆様、1部ではこの程度に押さえて終える事にする。以上の主に述べた、原発事故後の3月15日と4月5日に私が投稿し警告したのもとなった基本情報に、事故後3,4ヶ月の事例を追加説明として記述した。読者の方々に、ある程度「汝、汝のDNAを守れ!」の素材となってお役に立てれば幸いである。

「3月15日にご注意を。」シェイクスピア・ジュリアス・シーザーより。
情報をカエサル(英語読み:シーザー)は無視した。
「真実は目立たないところで警告する。ウソはきらびやかに着飾り、派手に振る舞う。」
偶然に日が一致したが、小話としては面白いだろう。

次回:2日後から
2部:ベラルーシ共和国、ウクライナ共和国、チェルノブイリ報告に続く。
副題:ミッション:ミネルヴァのフクロウは黄昏に飛ぶ A4・10ページ
概要:ベラルーシ共和国で日本技術の後退の考察と福島原発事故に繋がる技術者のおごり。
ベラルーシ共和国のチェルノブイリ原発事故後の対応。ウクライナ共和国のチェルノブイリ事故報告と日本政府の対応を考察。おまけの余興:ブラック・ジョーク>>