◆『敗戦国・日本とドイツ 戦後70年でなぜ差がついたのか』を読んで(5、終)瀬島龍三氏のこと =野村かつよし

『敗戦国・日本とドイツ 戦後70年でなぜ差がついたのか』を読んで(5、終)
瀬島龍三氏のこと

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◆安倍昭恵氏よりご丁寧なお礼のお手紙を頂戴しました拙著
==敗戦国・日本とドイツ 戦後70年でなぜ差がついたのか==
ドイツ在住45年余のノンフィクション作家、渾身の直言。
http://books.rakuten.co.jp/rb/13452098/

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◆横浜の野村でございます。
◆(筆者註:私こそ、このようなすばらしい書評を頂戴し、
◆かれこれ約10年にわたって、温めていたテーマでしたので、

◆本文の前に、訂正をさせて頂きます。
◆> 「共産党は千島列島まで日本固有の領土だと言っています。
◆> (もっとも歯舞・択捉は北方領土“外”のようですが)」
◆更に範囲は広いのです。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-01-27/20100127faq12_01_0.html
◆さて本論の瀬島龍三氏に関してです。
◆私は私が読んだ別な資料から、「印象記」として、
◆第一は瀬島氏ご自身の発言である『大東亜戦争の実相』
◆私などは当然「元大本営参謀」の立場からの講演であると思ったし、
◆こんな程度のことしか話せないなら、
瀬島さんはこのような講演をするべきではなかった
◆クラインさんのおっしゃるように
◆第二に、岡部伸『消えたヤルタ密約緊急電』(新潮選書)
並びに、小野寺百合子『バルト海のほとりにて』(共同通信社)、
『私の 明治・大正・昭和』(共同通信社)があります。
◆ストックホルム駐在陸軍情報士官・小野寺信(最終階級少将)は、
◆その暗号文を作成し打電したのが百合子夫人
◆しかしこの情報は大本営において握りつぶされます。

◆第三は、堀栄三『大本営参謀の情報戦記』
◆しかしこれも大本営では無視され、
◆私は三年ほど前西吉野、賀名生(あのう)の堀家を訪ねました。
◆そのまま今も堀家の子孫が実際に生活をしておられます。
◆最後に、堀栄三氏の父上が堀氏に語ったという言葉を引用します。
◆軍人を二つの区分に分類し観察していた。
◆瀬島龍三氏はまさにこの「一握りの奥の院の参謀」の一人でありました。
◆話しても分からないだろうから話さない」では済まないと思います。

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◆横浜の野村でございます。
クラインさんの御著に対して勝手な感想を述べさせて頂きました。
私の文章が人に読まれることはほとんどありません。
ありがたいことと感謝致しております。
◆(筆者註:私こそ、このようなすばらしい書評を頂戴し、
感謝感激!!!

◆かれこれ約10年にわたって、温めていたテーマでしたので、
このような書評をいただいた甲斐があったと、
心底、思っておりなす。
本当にどうもありがとうございました。
心からお礼申し上げます。
クライン孝子)


◆本文の前に、訂正をさせて頂きます。
前回(4)の末尾近く、

◆> 「共産党は千島列島まで日本固有の領土だと言っています。
◆> (もっとも歯舞・択捉は北方領土“外”のようですが)」

は、私のまったくの誤読・誤記で、共産党の主張する「全千島変換要求」は、
「全千島=北海道に近い国後(くなしり)、択捉(えとろふ)から
ロシアのカムチャツカ半島の南西に隣接する
占守(しゅむしゅ)まで」+「歯舞、色丹」、即ち「四島+全千島」です。
◆更に範囲は広いのです。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-01-27/20100127faq12_01_0.html


◆さて本論の瀬島龍三氏に関してです。
クラインさんは御著の「瀬島龍三、疑惑の真相」において、
瀬島氏の擁護をなさっておられます。
私にはクラインさんのご見解を否定する何の根拠もありません。
勿論、瀬島氏を語る上では何方も読んでおられると思える
「『沈黙のファイル』(共同通信社)」
「保阪正康『瀬島龍三 参謀の昭和史』(文藝春秋)」
は読んでおります。
それらに書かれていることを私がここで話しても、
何の意味もありません。
◆私は私が読んだ別な資料から、「印象記」として、
瀬島氏について語ってみようと思います。あくまで印象記です。
具体的根拠を一切持っていません。

◆第一は瀬島氏ご自身の発言である『大東亜戦争の実相』(PHP研究所)です。
これは1972年11月、
ハーバード大学ジョン・F・ケネディ・スクール・オブ・
で行った講演の記録です。

◆私などは当然「元大本営参謀」の立場からの講演であると思ったし、
当日の聴講者も当然、それを期待して集まったと思います。
しかしその視点は完璧に避けられています。
ご自身がその時、何を見、どう考え、何をしたか、一切触れられていません。
簡単に言えば「ひとごと」のような話です。
この内容であれば瀬島さんでなくとも誰でも話せると思います。
事実私程度の者にとってすら、耳新しい事実は何もありません。

◆こんな程度のことしか話せないなら、
瀬島さんはこのような講演をするべきではなかったと思います。
その意味で瀬島という人を考えるにはオモシロイ記録です。
多くをしゃべっていますが、本人にしかしゃべれないことは
(そして聴講者や読者の聴きたいことは)ひと言も話していないのです。
◆クラインさんのおっしゃるように
「話しても歪曲されるだけだから」ということであれば、
何もしゃべらなければ良いのです。

◆第二に、岡部伸『消えたヤルタ密約緊急電』(新潮選書)
並びに、小野寺百合子『バルト海のほとりにて』(共同通信社)、
『私の 明治・大正・昭和』(共同通信社)があります。
◆ストックホルム駐在陸軍情報士官・小野寺信(最終階級少将)は、
「ヤルタ密約」の情報を得、大本営へ知らせます。
◆その暗号文を作成し打電したのが百合子夫人です。
「ヤルタ密約」は、独ソ戦終結90日後にソ連は対日宣戦する、
という超弩級情報です。
(この情報の正しかったことは事実が証明しています)
◆しかしこの情報は大本営において握りつぶされます。
誰が握りつぶしかのかは分かりませんが、
少なくとも瀬島氏が、知らなかったはずはないと考えます。

◆第三は、堀栄三『大本営参謀の情報戦記』(文藝春秋社、文庫版もあります)
ここでは、いわゆる「台湾沖航空戦(1944.10.12.−10.16)」の大勝利が
まったくの虚報であることを、現地基地・鹿屋から堀氏は大本営に通報します。
(文面を追うと13日夕刻7時頃の打電)
大本営の情報中枢にいた瀬島氏が、この報告を知らぬはずはありません。

◆しかしこれも大本営では無視され、台湾沖でアメリカ艦隊を殲滅したことを
前提に、
「レイテ沖海戦(1944.10.23日−25)」、「レイテ島戦(1944.10.20−終戦まで)
に突入して行きます。

◆私は三年ほど前(2013年2月28日)、西吉野、賀名生(あのう)の堀家を
訪ねました。
梅林があります。
吉野といえば桜ですが、西吉野には梅がある訳です。二万本と言われます。

堀家は、京を追われた後醍醐天皇が寄寓した家です。
◆そのまま今も堀家の子孫が実際に生活をしておられます。
老年の(と言っても私よりはお若いでしょう)ご婦人が
お屋敷を案内して下さいました。
決して豪邸というのではないですが品のあるお宅で、
庭の梅が美しかったです。
堀家は婿養子の家系です、というようなことをおっしゃったと思うので、
ひょっとすればこのご婦人が実のお嬢様で、
ご主人様は「お婿さん」なのかも知れません。

又、同じ年12月には、鹿屋へ行きました。
この時は、出水、万平、鹿屋、知覧、指宿を巡りました。
出水は鶴の飛翔が素晴らしかったです。
そしてお分かりのように、上はすべて「特攻基地」でした。

◆最後に、堀栄三氏の父上が堀氏に語ったという言葉を引用します。

「父は2.26事件で現役を退いてから、戦争を局外から見てきた結果、
◆軍人を二つの区分に分類し観察していた。
その一つが、天皇の命令である大命起案して允裁を受ける作業に関係した軍人、
二番目が、この大命と称する命令を受けて、自分の意志では一歩も退くことを
許されないで、命令のままに命を捨てて戦闘に従事した軍人であった。
前者はいわゆる大本営の中の中枢的なごく一握りの奥の院の参謀たちであり、
宸襟を悩ました亡国の責任者である。」(単行本p.240 文庫版p.286)

◆瀬島龍三氏はまさにこの「一握りの奥の院の参謀」の一人でありました。
「話しても分からないだろうから話さない」では済まないと思います。

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なってきています。欧州の国際情勢を日記風にまとめドイツ滞在歴
45余年の経験を生かし、現地よりレポートします。
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