◆特別寄稿「象徴としてのお務めについて天皇陛下のお言葉についての私見」 Yuki von Murata氏より

=特別寄稿=
象徴としてのお務めについて天皇陛下のお言葉についての私見。
GMT: 2016年8月11日  Yuki von Murata

◆Ⅰ. 象徴としてのお務めについて天皇陛下のお言葉 平成28年8月8日
全文 出展:宮内庁HP 注:文頭の数字は後述に私見を述べるために加筆

◆Ⅱ.天皇陛下のお言葉についての私の見解
◆宮内庁のHPの天皇陛下のお言葉を拝聴しまして、強い感銘

先ず、象徴としてのお務めについて天皇陛下のお言葉を掲載し、
次に私見を述べる。

◆Ⅰ. 象徴としてのお務めについて天皇陛下のお言葉 平成28年8月8日
全文 出展:宮内庁HP 注:文頭の数字は後述に私見を述べるために加筆。

1. 戦後70年という大きな節目を過ぎ,2年後には,
平成30年を迎えます。

2. 私も80を越え,体力の面などから様々な制約を覚えることもあり,
ここ数年,天皇としての自らの歩みを振り返るとともに,この先の自分の
在り方や務めにつき,思いを致すようになりました。

3. 本日は,社会の高齢化が進む中,天皇もまた高齢となった場合,
どのような在り方が望ましいか,天皇という立場上,現行の皇室制度に
具体的に触れることは控えながら,私が個人として,これまでに考えて
来たことを話したいと思います。

4. 4-1.即位以来,私は国事行為を行うと共に,
日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を,
日々模索しつつ過ごして来ました。4-2.伝統の継承者として,
これを守り続ける責任に深く思いを致し,更に日々新たになる
日本と世界の中にあって,日本の皇室が,いかに伝統を現代に生かし,
いきいきとして社会に内在し,人々の期待に応えていくかを考えつつ,
今日に至っています。

5. 5-1.そのような中,何年か前のことになりますが,2度の外科手術を受け,
加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から,これから先,
従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合,
どのように身を処していくことが,国にとり,国民にとり,また,
私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき,考えるようになりました。
5-2既に80を越え,幸いに健康であるとは申せ,次第に進む身体の衰えを考慮する時,
これまでのように,全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが,
難しくなるのではないかと案じています。

6. 6-1私が天皇の位についてから,ほぼ28年,この間私は,我が国における
多くの喜びの時,また悲しみの時を,人々と共に過ごして来ました。
6-2.私はこれまで天皇の務めとして,何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを
大切に考えて来ましたが,同時に事にあたっては,時として人々の傍らに立ち,
その声に耳を傾け,思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。
6-3. 天皇が象徴であると共に,国民統合の象徴としての役割を果たすためには,
天皇が国民に,天皇という象徴の立場への理解を求めると共に,天皇もまた,
自らのありように深く心し,国民に対する理解を深め,常に国民と共にある自覚を
自らの内に育てる必要を感じて来ました。6-4. こうした意味において,日本の各地,
とりわけ遠隔の地や島々への旅も,私は天皇の象徴的行為として,
大切なものと感じて来ました。皇太子の時代も含め,
これまで私が皇后と共に行って来たほぼ全国に及ぶ旅は,国内のどこにおいても,
その地域を愛し,その共同体を地道に支える市井の人々のあることを私に認識させ,
私がこの認識をもって,天皇として大切な,国民を思い,国民のために祈るという
務めを,人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは,幸せなことでした。

7. 7-1.天皇の高齢化に伴う対処の仕方が,国事行為や,その象徴としての行為を
限りなく縮小していくことには,無理があろうと思われます。
また,天皇が未成年であったり,重病などによりその機能を果たし得なくなった
場合には,天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。
7-2.しかし,この場合も,天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま,
生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。

8. 8-1天皇が健康を損ない,深刻な状態に立ち至った場合,
これまでにも見られたように,社会が停滞し,国民の暮らしにも様々な影響が
及ぶことが懸念されます。
8-2. 更にこれまでの皇室のしきたりとして,天皇の終焉に当たっては,
重い殯の行事が連日ほぼ2ヶ月にわたって続き,その後喪儀に関連する行事が,
1年間続きます。8-3. その様々な行事と,新時代に関わる諸行事が同時に
進行することから,行事に関わる人々,とりわけ残される家族は,


非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは
出来ないものだろうかとの思いが,胸に去来することもあります。

9. 9-1.始めにも述べましたように,憲法の下,天皇は国政に関する権能を
有しません。9-2. そうした中で,このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて
振り返りつつ,これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり,
相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう,そして象徴天皇の務めが常に
途切れることなく,安定的に続いていくことをひとえに念じ,
ここに私の気持ちをお話しいたしました。

10. 国民の理解を得られることを,切に願っています。
=======================================================


◆Ⅱ.天皇陛下のお言葉についての私の見解
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆宮内庁のHPの天皇陛下のお言葉を拝聴しまして、強い感銘を受けました。
天皇陛下が命がけで、国家と国民の事を重んじられているか伝わってくる
お言葉です。

天皇陛下は、象徴としての天皇の務めを今後も体力が許す限り続ける覚悟で
あるとご発言されている。自ら務めを辞める事はないというのが御心だと
受け取ります。1,2,3,9の各文章からもそれは汲み取れる。 

また、それは象徴としての天皇の立場で、ご自身の進退或いは皇室のあり方に
ついては、憲法の皇室典範に反する事だから述べられない、進退のありかたも
選べないからという消極的な理由は天皇陛下のお言葉にはない。

◆宮内庁のHPの天皇陛下のお言葉を拝聴しまして、強い感銘
これは敗戦の廃墟から国民が復興する際に、昭和天皇が日本中を旅し回ったお姿、
その想いを今生天皇陛下は皇太子の時代から引き継がれていた。
それ故に、今生天皇陛下の国民への思いは・・・国民統合の象徴としての役割、
国民に対する理解を深め,常に国民と共にある自覚、
天皇として大切な,国民を思い,
国民のために“祈る事”だと仰せになられている。この祈りとはあまり広く
認識されていないが、国家及び国民の安泰を祈るだけでなく、国難があれば引き
受けるという強い祈りである.
更に、4-1 国事に努める4-2. 伝統の継承者・・・神道の最高権威である祭祀王と
しての役割を務める。これが天皇陛下の国民への御心である。

先ず、この天皇陛下がお考えになられる天皇の職務とは何かを我々は理解する
要がある。それが理解できない限り、我々は先へは進めない。 
そこで天皇陛下がお考えを理解する上で、利便上、第三者に簡素に理解できるような
概念を考えた。
◆天皇陛下の御心にある職務は、伝統の後継者、国事、国民への祈り・・・
この三つの職務である。これを天皇陛下の職務の三位一体とする。
これは一つのセットとなっている。どれかが欠けてはいけないということだ。

敗戦から立ち上がった日本・・・その歩みを皇太子時代から長きに渡り
ご覧になられた天皇陛下、昭和天皇の想いを引き継がれた今生天皇陛下は、
自分にも厳しい態度で職務をつづけられているのだと私には感じる。
それを次の天皇にもその重責・・・
高き身分の責務を引き継がせたいとする強い想いがおありなのだろうと感じる。

次に、天皇陛下の職務の三位一体を基本に7の文章について考察し、
天皇陛下の御心がなにであるのか解くことにする。
7の文章に摂政について仰せになられている。一部の人々の解釈では
摂政でもいいのではないかと。或いは宮内庁が摂政とは言わず、
公務を皇太子、秋篠宮へ譲ってはと進言しているが、天皇陛下の御心は
「そうではない。そう言うことではない」と仰せになられた。
 天皇陛下の御心は一体どういうことだろうか? 

先ず、復習になるが、天皇陛下は健康が許す限り現在の天皇としての
職務を果たすという強い意志を仰せになられている。
◆更に、天皇陛下のお考えになられる天皇の職務は伝統の後継者、
国事、国民への祈り・・・この三つの職務である。
この三位一体でなければならない。この三つの職務が一つでも欠けては
ならないというのが、
「摂政」の後に「しかし」「天皇である」がお言葉から読み取れる。
天皇陛下は摂政をお望みではない。摂政は天皇という地位があっても
天皇ではないということだ。 それが今生天皇陛下の御心である。
日本の長い皇室の歴史には摂政、上皇、御譲位等があると
反論があるだろうが、それは今生天皇陛下の御心ではない。 
但し、後述で述べるが御譲位については否定されていない。
今生天皇陛下は天皇の職務である伝統の後継者、国事、国民への祈り・・・
この三つの職務を次の天皇に全て引き継がせたいと言う想いは感じる。
従って、宮内庁或いは安倍内閣が、有識者を募り、公務を減らせないかというのは
天皇陛下の御希望ではない。できるならば、御譲位について考えてくれないかと
言うのがお望である。
◆宮内庁のHPの天皇陛下のお言葉を拝聴しまして、強い感銘天皇陛下の御心にはない。
不正確な報道である。

◆◆◆私の論文を欧米露イスラエルの政府、外務省、軍、情報機関も翻訳し
分析しているので、この機会に天皇陛下のお言葉を欧米の方々にわかりやすく
置き換えると、例えば・・・
ローマ法王が祈り、公務が多忙を理由に、大司教に法王代理と任命し
公務を任せても意味がないということだ。 法王の権威、権能と法王代理は
同じではない。
ローマ法王が世界を巡礼と訪問される際、信者はローマ法王の祈り、
言葉の影響力を望んでいる。 法王の代理人の大司教の祈り、
お言葉ではない。それと同じである。代理人は代理人である。
ローマ法王のその他の公務も同様である。主旨を単純化させたが、
ご理解していただけただろうか?欧米の友人達。


◆◆◆加:安倍総理大臣も今生天皇と同様に責任感が強くかつ強い
意志をお持ちの方だと思う。
背負っているものが違うからだ。
いつでも背負っているものを捨てて、責任転嫁させ、
逃亡できる連中のような無責任な事ができる立場ではない。
日本国民の為、美しい日本を取り戻す。美しい日本を守る、
美しい日本の家庭を築く為に、激務をこなされている姿勢は天皇陛下と
通じるところがある。追加終わり。

さて、8の文章から天皇陛下がご自身の終焉をもって、
次の天皇に交代する場合に生じる心配事について仰せになられている。
葬儀、儀式が一年に渡る。その間は、宮中祭祀、国事、国民への公務などが
十分に行えない事を昭和から平成に変わった時にご体験された今生天皇陛下。
その事が二度とないように、
一代限りでなく二度と繰り返されないように、自分が健康な内に、
体力が許される内に、対策を考えてくれないだろうかというご希望を
含んだご発言だと受け取れる。天皇陛下がご健康な時に御譲位できないだろうか
というご希望・・・
◆それは、責任感から来るご意思でもあると受け取れる。
そこには国家、国民への強い想いがあると感じる。それが叶わないとしても
自分は象徴としての天皇として(憲法の皇室典範に従って)
最後まで天皇の職務は続けるとも仰せになられている。
自己責任の強い天皇陛下だと感じる。
次に天皇陛下は、宮中の人々にも口には決してお出しにならないであろうが、
子を思う親としてのお気持ちもあると受け取れる。自分が健康な内に、
次の天皇後継者にご譲位し、その姿を見たいという御心・・・
子を思う親の気持ちだけでなく、責任をもって天皇としての職務を引き継いだ姿
を見届け安心したいという親心・・・
同時にそれが国民へのご自身の責務でもあるとする御心もおありだと思う。
◆(注:皇太子、秋篠宮家に関するほぼ正確な内情は把握しているが公表する気はない。
墓場まで持っていくつもりだ。それぞれの後継者に対してご意見はおありだろうが、
私は意見を述べる気はない。 
第三者が他の家族の状況にあれこれ口を挟む必要はないと考える。
例え税金を払っている立場であっても。)
以上の事を、10の文章にて、 国民の皆さんにその旨についてご理解頂ければと
言うのが天皇陛下の御心だと解釈する。
◆天皇陛下はご自身よりも国家と国民を第一にお考えになられている。
そのお気持ちから出たお言葉だと受け取る。
お言葉には、天皇陛下は体が許す限り務めるお考え。天皇陛下が天皇として
務めるべき3つの務め、御譲位、国民へのご理解、
この四つの想いがらせん状に美しく織り込まれている。
◆そこには反日メディアは報道する「生前退位」という安っぽい思いや
ミスリードではない。或いは反日左派勢力が主張する、
天皇が憲法違反してまで生前退位を望んでいるといった悪意、或いは恣意的な
ものでもない。
或いは、テレビ朝日に出演された専門家が、
陛下は「国民に対して怒っている。」と解説したと報告を受けた。
解説者の指摘の怒り感情は、お言葉にはない。行間からも読めない。
曲解である。穿った見方をすれば、この解説者は何としても一刻も早く
天皇陛下を退位させようとでも狙っているのかと疑いたくなるほど悪
質な解釈だと受け取る。
◆彼らの報道は、美しい天皇陛下のお言葉を汚している。不敬と言っても良い。
今生天皇陛下は日本の未来、国家と国民の安泰を願って
お言葉をご発言されたと受け取る。強い責任感と責務を背負われている
天皇陛下に感銘という言葉以外思い浮かべられない。このような
◆天皇陛下がお住まいになられている日本国及び日本国民は恵まれていると思う。
この機会に皇室(皇室外交等)によって日本国及び日本国民が受けた恩恵を
知るのも良いだろう。                             
以上
Yuki von Murata


おわびと訂正   2016年8月17日
正:皇太子殿下、秋篠宮殿下
誤:皇太子、秋篠宮

お詫び:敬称をうっかり記載しなかった事、皆様に不快感を与えた事と思います。
皆様に深くお詫び致します。このような事がないように注意していく次第です。
何卒、この度の件についてお許の程、お願い申し上げます。

                              敬具

Yuki von Murata

==========================================