■YUKI von MURATA氏からの福島原発事故レポート2部

◆さて、為替問題について、
◆介入には限界がある
◆ミンスクからウクライナ国境近くの汚染25%地域
◆ベラルーシ政府は体内被曝検査を「無料」で
◆日本のメーカーが消極的な理由を電話インタビューで調査したところ
◆調査した結果、(以下カゴメから公表許可を得た。)
◆著者も農家に対する賠償責任は日本政府または東京電力にあると考える
◆福島では児童10人の尿から、あるいは1000人が甲状腺に放射能汚染があると報道されている
◆8月加筆以後、汚染肉など様々な放射性物質汚染による問題がやっと注目されるようになった。
◆国に頼れない、どうしたらよいのかという読者へ

◆<<さて、為替問題について、外資・日本の金融機関のアナリスト達は継続的な介入を進言する。
彼らの立場であれば、私も同じ事を言うだろう。それが、自分達の利益である。
だが、その指摘は必ずしも日本国の利益と一致しているとは限らない。

現実には例えば戦艦の大砲の弾薬にも限界がある。装甲防護能力にも限界がある。
つまり、
◆介入には限界がある。介入の資金は税金でもあり、政府の予算である。
いまの為替介入は戦艦の大砲の弾を戦闘機にめがけて撃つような無駄な消耗戦だ。
その上、震災での*:赤字国債発行である。
*:このことについては、チェルノブイリ事故報告3部にて述べる予定。
プーチンが言った意味で考えれば、日本政府の為替介入は大砲で高速で飛ぶ
戦闘機を落とそうと撃っているようなものだ。

現実的には無傷ではすまされぬ。いかに被害を小さくさせるかが、重要である。
いずれ、従来の金融の教科書的な方法では限界が来るだろう。
それは警告したはずだ。ある種のヒントも伝えたつもりだ。

したがって、今後は既存のやり方でない方法を取らなくてはならないだろう。
状況によっては国家非常事態のような金融対策の発想の準備をする必要があるだろう。(しないだろうが)
政府の発想と実行によっては国民にも多大な犠牲を強いられる事にもなるだろう。

一方、オバマ大統領も今後、アメリカはいままでのようなやり方ではできないと、
その決断をする苦しい立場に立つだろう。

さて、どう戦う?                         敬具

PS:添付:チェルノブイリ原発事故報告2-2-5〜2-2-10
宜しくお願い申し上げます。ありがとうございます。

YUKI von MURATA>>

■YUKI von MURATA氏からの福島原発事故レポート2部
◆2-2-5ミンスクからウクライナ国境に近くの汚染された25%の地域。

ベラルーシ共和国の見所の一つには大統領命令である意味「国外持ち出し禁止」になっている*ベラルーシ美女は一種の「国家財産」のような感覚のようだ。その他にも、ミンスク(ミンスクはポーランド、モスクワとの中継地である。)と西方にある。世界遺産のミーア城(現在あるのは、朽ち果てた城を再建)・ニャースヴィシュ宮殿(工事中)と市内・さらにポーランド国境のブレスト市(第一次世界大戦中のドイツ帝国とソ連と講和条約=ブレスト・リトフスク条約の場所)周辺はヨーロッパ最後の原生林がありバイソン(このエリアも放射性物質に汚染されている。)がいる。その逆の方向へ高速に乗って行く。高速道はドイツ連邦共和国や日本ほどではないが整備されている。北欧同様周囲は森が続く。森でのキノコ、ベリー類などは放射性物質に汚染されているので避けたほうが良い。ヨーロッパ主要国の高速道路同様に照明は基本的にない。地方の町中の舗装は必ずしも高速道路のようないい状態とは限らない。ミンスクのような都市部は西ヨーロッパのスーパー同様に包装されている乳製品、ハム、お菓子、飲食品、野菜が販売されそれとは田舎は異なる。地元の生産物が日本の田舎にある小さな市場のように直接売られている。伝統的なマトリョーシカのような服装を着たふくよかなご婦人たちが市場や町中を歩く。

◆2-2-6ベラルーシ政府は体内被曝検査を「無料」で毎年行っている。ベラルーシ政府は地域の学校の教師などを訓練し学校内で、住民が持ち込む食料、飲料(ミルク、水)などの放射性物質汚染度検査の要望に応えられるようしている。また、専門の大型装置を設置し被曝検査に対応している。検査結果はその場で判明する。

市場(日本の地方の農漁村にある小さな市場の規模)でも同様に検査できるようになっている。基準値以内か判明できる。25年たっても、食品などから放射能はでる。大抵、基準値以下である。が、基準値以上の生産品もでる場合もある。その場合は販売禁止。また、その数字を受け入れるか、否かは各人の判断にまかされる。注:選択の自由もあるが、田舎ではこれしか入手できないという現実もある。

日本も検討したほうがいい。日本政府に頼ることができない以上、企業、生産者、スーパー等の販売者は自主的に検査装置を設置し、顧客、住民に汚染を調べ発表できるようにするしか信頼回復はない。非公開、あるいは隠せば、かえって信頼されない。

◆2-2-7今日、日本のメーカーが消極的な理由を電話インタヴューと調査した結果、ある実例が業界に衝撃が走ったことも理由の一つだと確認した。

◆調査した結果、(以下カゴメから公表許可を得た。)4月11日カゴメが福島産の野菜を原料にする事を発表する前に新聞にリークされた当時は、被害地がこのような状況なのに「何事だ!」と過激あるいは憤慨した抗議のメールが集中した(一種の炎上状態)。だが、今日同社にはそのような抗議はなくなり、むしろ消費者からの放射能汚染されていない産地の野菜なのかの問い合わせと応援が多い。カゴメは現在も福島産は使用していない。 カゴメにとっても、生産者と消費者どちらも大切なのだが、福島の生産者も支援と、(筆者も福島の生産者を応援したいという意見では同じである。が、現状では厳しい。
TEPCOか国が責任を取る必要がある。)消費者の健康(DNA)の安全のどちらかの苦渋の選択した。カゴメの選択理由1.放射性物質汚染による影響が「不確かな状況」では消費者には売れない。この点は日本政府も見習っていただきたい。理由2.作付けをこれから行う福島の農家にも、収穫後に使用しない意向を伝えれば多大な被害を与える。被害を最小限に押さえたい。
◆著者も農家に対する賠償責任は日本政府または東京電力にあると考える。一刻も早く補償すべき。選択理由3.このような決断を仮にしなけえれば、やがて従業員が安全性に不確かな自社製品に信頼を置かなくなり、不安になって、内部告白、口コミ、ネットでの書き込みの可能性も出てく最終的には自社製品の信頼を失う。このリスクも確実に避けた。賢明である。推定していた理由と彼等の答えは同じだった。今日多くの放射性物質汚染の知識を得た読者の方々には、カゴメが苦渋の方針の中で、最善の選択を行ったことがご理解していただけると思う。

2-2-8日本の食品、飲料メーカーはこのカゴメの実例にあるように過激な非難を恐れて、事故後の今日もどうしたらようのか判断できないメーカーが多いと聞く。例えば、乳牛での放射性物質の検査数値を基準値以下でも公表すべきなのか?と悩んでいるようだ。

繰り返す。原発事故直後から1-2ヶ月の日本人の放射性物質汚染に関する知識といまとは異なる。当時は非難していた者も逆に放射性物質汚染されてないか心配になっている。肉牛の販売低下がその例である。上記のカゴメの例のように、いまの消費者は逆にはっきりとした情報(例:福島産野菜を使用しない)を伝えるメーカーに信頼を置く。

カゴメに過激に抗議して、後に考えが変わった方々、謝ることはしなくても応援したら。
喜ぶよ。いまは応援の電話が多いとカゴメからコメント。公表するか非公開にするか、迷っている、食品、飲料メーカーはカゴメの例を参考になるだろう。

2-2-9悪い例は、送付された写真には六本木の有名米系資本スーパーでは、長野・福島産ブロッコリー1個258円表示、もう一つは長野、群馬産レタス127円の表示で、同じ包装でレタスなどの生産地が区別できないように無記名の透明ラップで一緒に混ぜて販売。この販売は違法ではない。農林水産省確認済。同じ生産品で生産地が複数なら両方併記で混ぜて販売は可。例えば福島産100個、長野産1個でも違法ではない。だが、非常に消費者には恣意的に写る。福島産を応援するなら堂々と売ればよい。消費者の選択の自由がないようにさせており、この写真はライバルの複数のスーパー管理職からも消費者に不親切、通常ではないなんらかの意図がある販売とコメント。消費者から大きな信用を失う。同時に長野と福島の生産者に対してもブランドの信用を失う。

◆2-2-10福島では児童10人の尿から、あるいは1000人が甲状腺に放射能汚染があると報道されている。あるいは東北・関東地方の母親の母乳からも放射性物質が出たという報道もある。
が、日本政府は、精密検査をする必要がないという姿勢である。ベラルーシ共和国、後に述べるウクライナよりも消極的な姿勢である。あるいは後手後手である。
◆(8月加筆以後、汚染肉など様々な放射性物質汚染による問題が大きくなった、やっと、日本政府及び福島県は住民の内部被曝検査を行う動きである。しかし、まだ十分ではない。)

ベラルーシ共和国・ウクライナでのチェルノブイリ原発事故のデーターは現代の「ロゼッター・ストーン」のようなものである。古代エジプトの言葉を解読する事により、人類に新たな世界観がもたらせられたように、チェルノブイリ原発事故の経験とデーター、未解明な不確かな事を解析することによって、放射性物資汚染による未来の人類の被害を最小限にすることもできる。

2-2-11日本政府はアテナのアイギスという名の盾を持つことができるのにそれをしようとしない。それは聖書の逸話にある羽を持ちながら、空を飛ぶことを知らない愚かな鳥になるようなものである。そうならないことを強く望む。

◆国に頼れない、信用していいのか判らない、どうしたらよいのかのという読者の方々には、各自の知恵をもとにアイギスとうい名の盾を持つ事ができるとお判りになったと思う。

2日後から次回:2-3 ウクライナ チェルノブイ原発事故報告
副題:闇の魔法使いによって、灰色の石になって朽ち果てる町と住民たち。
 
YUKI von MURATA