■YUKI von MURATA氏からの福島原発事故レポート2部

■YUKI von MURATA氏からの福島原発事故レポート2部
◆壁一面に、チェルノブイリで被曝した人々の・・
◆「直ちに影響が出て3ヶ月以内に死亡した者」は28人そして・・・
◆日本語により参考サイト
◆住民の顔を想像して、行動して欲しいと強い願い
◆天皇陛下が避難住民を見舞われる姿こそ!
◆展示場の奥で現地学校による見学授業が行われていた
◆福島原発事故の悲劇は決して歴史から消すようなことがあってはならない。

◆2-3-5壁一面に、チェルノブイリで被曝した
兵士、作業員、住民たち(数百人以上の子供、少女、老人たち)の身分証明書が元になったであろう写真が張ってある。被曝で亡くなった者、兵士には放射性物資を意味するマークが写真の右下に張られている。身分証明書のような表情が、先の人形の写真と重複し、かえって強い印象を与える、サイコメトリー(物を触れてどのような人間が持っていたかわかる能力)のように彼等の苦悩が伝わってくる。軍用車に乗る兵士、警官、消防車などの当時の活動が展示されている。彼らは、放射能汚染の情報を知らされることなく、事故対処任務を遂行していた。

◆その結果、「直ちに、影響が出て、3ヶ月以内に死亡した者」は28人、そして31人、33人となった。ウクライナでは原発事故処理作業員など3000人が亡くなったという情報もある。「直ちに影響が出なかった、がその後亡くなった子供達」は事故後1986年からの6年後の1990年から急に6倍に増加し推計で最低4〜6千人、「直ちに影響が出なかった、が、その後なくなった住民」4-9万人。「ただ稚気影響が出なかった。が、長期的には影響が出る住民」100万人というデータ−もある。また、ウクライナ・保健省は被曝者320万人(内:子供45万人)健康被害者はロシア・ベラルーシ共和国・ウクライナで600万人。被曝者はロシア・ベラルーシ共和国・ウクライナで780万人と情報発表。

◆日本語により参考サイト:

ウクライナにおける事故影響の概要
ウクライナ科学アカデミー・細胞生物学遺伝子工学研究所
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/saigai/Grod-J.html

ウクライナでの事故への法的取り組み
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/saigai/Nas95-J.html

事故直後の放射線障害と10年後の状況
ヤロシンスカヤ・チャリティ基金(ロシア)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/saigai/Yr95-J.html

京都大学原子炉実験所
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/

2-3-6私は、チェルノブイリの被害者の写真を見ながら、日本の総理、政府職員、政治家、官僚、事故現場に行かないTEPCO(東電)の会長。当初、避難住民にひざまずいて目線を合わすことすらできなかかった(*)初歩的なマナー(常識―心配り)がないTEPCO社長・・・心が態度に出ている・・・。原子力安全保安院、御用学者が福島原発周辺の住民の顔を浮かべて、実際に会わなくてもそこに住んでいた
◆住民の顔を想像して、行動して欲しいと強い願いと憤りを事故直前の当時は感じていた。(それは第一、二報はその動機にもなった。)特に総理という指導者にはそのような気持ちを持って指導力を発揮して欲しいと思った。残念ながら現実はそうでない。それが、憤りの源でもあった。

◆(*)天皇陛下が避難住民を見舞われる際に、住民の方々の目線にあわすためにごく自然にひざまずかれ、耳を傾けられ、励ましのお言葉をかけられた。当たり前の事だが、まさに日本の最高の紳士だと改めて強く感じた。

2-3-7国会答弁の際、政治家、知事は地元住民の数千人の原発避難者写真(個人情報保護がある故、各自から許可をもらい)を背景にして、総理(魂が抜けたような方だから無駄かも知れぬが)や大臣に原発事故対処及び安全などを訴えていただきたい。そのようなアイデイアと彼等の命を預かっているという志をもつ政治家が日本にはいないのだろうか? 
数千の無言の住民写真を背景にすることは数字より強烈なプレシャーとインパクトを与えるはず。だれかさんのように「愚か者!」と叫ぶのもなかなか面白いが、人間の心理に訴え、じわじわと相手の心が折れるまで攻める効果的な方法もあるだろう。

◆2-3-8展示場の奥で現地の学校によるクラス単位の見学授業が行われていた。当時の事故を知らない世代だ。果たして、日本は福島原発事故を博物館などの形で後世に伝えるだろうか?私は疑問を感じながら室内を歩いた。おそらく日本政府の発想にはないだろう。また東電は嫌がるだろう。むしろ、中共政府のようにできれば歴史を改竄し消却したいだろう。

だが、私は福島原発事故と放射性物質汚染を博物館のような形で福島と東京の真ん中に日本の後世の人々に伝えることが、今の世代の義務であると思う。
◆福島原発事故の悲劇は決して歴史から消すようなことがあってはならないはずだ。そう思いませんか?読者の皆さん!

訂正:2-3-4 FUKUSHIMA55→FUKUSHIMA50

次回:第二展示に続く。