■YUKI von MURATA氏からの福島原発事故レポート2部

必見!
宮崎哲弥のトーキング・ヘッズ8/19(金)「国家と情報 Part2
ゲスト 上杉隆氏
http://www.youtube.com/watch?v=DFg9xfvyGTk

◆まず今回は早速2通の読者からのメールを紹介
◆YUKI von MURATA氏の前文
◆第三展示場:最後の部屋はもはや時が止った
◆日本政府は根拠なき偽りの希望を与えている。
◆戦争はないが、700万人の減少
◆チェルノブイリ原発事故遺伝疾患は?
◆だが、日本の厚生労働省・広報室などは、
◆自国民の健康を守れず、なにが日本の省庁か!
◆そこまで厚生省が安全と主張するのならば
◆この酷い指導は米合衆国・エネルギー省からも抗議文が送られ動燃はそれを撤回
◆日本から伝わる奇妙な情報は
◆原発事故でなにが起こっていたのかを読者の方々は知るべき、

◆まず今回は早速
YUKI von MURATA氏からの福島原発事故レポート2部
に関して以下のようなメールを2通頂戴いたしましたので、ご紹介いたします。

1)高月 瞭氏より
aki_himoon@sunny.ocn.ne.jp<<何時もメールマガジン「クライン孝子の日記」を拝読いたしております。8月20日付の日記にチェルノブイリとの比較においてYuki von Murata氏が 色々書かれていらっしゃいますが、チャンネル桜4月12日で、札幌医科大学教授 高田 純博士の都内における後援会の動画が放映されましたので、チェルノブイリとの比較などご参考にしていただきたく存じます。また高田博士は医療科学社から「福島 嘘と真実」副題「東日本放射線衛生調査からの報告」を出版されていますのでより詳しい内容が読めます。敢えて私の感想などは述べませんが、頭をリセットしてご覧ください。
動画サイト:【高田純】東日本の放射線状況を報告する会[桜H23/4/12]
http://www.youtube.com/watch?v=5xexvZitpOQ >>
2)海外在住の方より<>

■YUKI von MURATA氏からの福島原発事故レポート2部
◆まえおき
さて、都内で汚染地域はのデータ−を見ていると、福島原発に近い江戸川区の汚染が高いのですが、都内には各所にホットスポットがあります。

その主なところは土が剥き出しの街路木の下、公園です。セシウム137は土と結合しやすい。
ホットスポットが高い理由は原発から出た放射性物質が雨によって落ちたと判明している。
そこで、ホットスポットのデータ−を重ねると・・・
とすると、皇居の汚染は高いのではと心配になってきました。
日本の精神の柱でもある天皇陛下が、お住まいの皇居の放射性物質汚染は高いのではないかと。
もし、そうならば大変なことではないのだろうか?
天皇陛下のお立場ゆえに、ご自身から意見を述べられる事はないかと思います。
でも、宮内庁などは、是非この機会に陛下のご意見を、お伺いされたほうがいいのではと思います。
内閣は皇居の汚染除去対処指示しているのかな?
気になったので加筆しました。
敬具
YUKI von MURATA

◆2-3-17第三展示場:最後の部屋はもはや時が止った悲しみの部屋と名づけてもいいだろう。ウクライナの質素かつ伝統的な農家の家が設置されていた。そして事故直前まで質素な農作業などしていた住民、団地の住民・・・涙を流す老婆、あるいはコンクリートのジャングルで朝から晩まで働く都会人が幸せなのかと言い切れない、別の価値観をもっていた彼ら・・・幸せだったであろう老夫婦が全てを失い泣き叫ぶ姿、子供たち、若い母親たちの写真が展示されている。まるで、闇の魔法使いによって全ての住民が悲しみの中で突然石にされたような場所だった。涙も石になったような場所だ。泣き叫ぶ声も空中で石になったような空間。動いているのは自分だけというカフカ(チェコのユダヤ系作家)のような世界だ。確かに多くの住人の心・・・心的ストレスでいまもいまいましい魔法から解けていない。

そして・・・彼らは事故後25年たってもそこには戻れない。

2-3-19今日の福島原発事故における避難地域の住民の姿と将来が重複する。
はっきり言えば、ウクライナのチェルノブイリのように、福島の半径23-30kmの避難地、ホットスポットに数年で戻れる可能性はない。もし政府が住民を戻せばそれは「モルモット」である!(恐怖を煽っているのではない。非難は覚悟する。人道上の見地から述べる!犠牲者を出したくないからだ。)
◆日本政府は根拠のない偽りの希望を与えている。同時に、そこには賠償金負担を軽減したい意図が見える。また、東北の農林水産業の方には申し訳ないが、放射性物質による汚染は数年で消えるものではない。影響がはっきりとでるとすれば、チェルノブイリ同様に5〜6年後に判る。ここに警告しておく。

2-3-20人類はまだ放射除去装置なる名称のテラ・フォーミング(惑星を地球化する機械または)なるものを残念ながら持っていない。(時々それが本当にあると信じて聞いて来る何人かの日本人がいるから記載する。)原発から半径20-30Kmあるいは福島県の各地で汚染されている地域の広大な大地、山、丘、田畑、住宅地の表土、池を除洗する事、また住居の中(強い放射線が計測されている)を除去することは非現実的である。もし、それができるのであれば、ロシア、ベラルーシ、ウクライナはとっくに除去作業をこの25年間の間に行っていたはず。だが、現実は完全な除去はできていない。

ウクライナ政府は半径30kmの避難地域では放射性セシウム137の半減期(半分になるのであって、ゼロになるのではない。)は30年である。したがって、今日も戻させていないと明確に述べている。このような例からも福島原発から半径20-30Kmに住民を非現実的な除去、十分な除去ができずに安全宣言し戻す事は犯罪に等しい行為として警告する。

ここウクライナでは独立時1991年では人口5200万人。2011年では4500万人。農業国家で豊かな国である。経済は比較的安定成長、
◆戦争はない。だが、700万人の減少が見られる。

2-3-21では旧ソ連はどうしたのか?
旧ソ連は旧連邦内の各共和国数十箇所に新たな都市を2年以内に建設し、避難住民を転移させた。日本の狭い国土ではむずかしいかもしれないが、確実に安全な実例である。

2-3-22ここである広島の教授の議論を挙げる。交通事故で年間4千人もなくなっており、半径20-30Kmの放射性物質汚染及び体内被曝も計ったが、被曝の影響の方が少ないだろう。したがって、なぜ、原発は危険だという議論をし、交通事故の危険性を述べないのかと論じられていた。

この一見一理あるような見解に対して、ここである遺伝の例を挙げる。人間はアルコールを摂取するとアセトアルデヒドに分解する。さらにこれを分解するためにはアセトアルデヒド脱水素酵素が必要である。これが完全にある場合は代謝能力が高い(酒に強いタイプ55%、赤くならない)脱水素酵素が2つの内の片方しかない場合は代謝能力が低く(酒に弱いタイプ40%)、全くない場合は代謝能力ゼロ(酒が飲めないタイプ5%)。この遺伝上のアセトアルデヒド脱水素酵素の欠落はいつ発生したのか?遺伝子のミトコンドリアを追跡すると、約2万年前中国大陸・モンゴル(中国という説もある)のある一人の女性にたどり着く。つまり、たった一人の彼女のアルコール分解酵素欠損遺伝子がメンデル遺伝の法則にしたがって、アジアに広がっていた。もちろん、この遺伝子の欠損は日常の生活には、差し支えない。アルコールに対しては急性アルコールになる場合もある。ここで伝えたい事は、たた、一つの遺伝が何世代も広がり後世の人々に影響を与える。

◆チェルノブイリ原発事故の遺伝疾患はこのような生易しいものではない。生存に厳しい肉体となって現れるだけでなく、事故後に3世代も短命となったケースもある。そのような未解明の遺伝上の影響も出てくる。

例えば、広島原爆発後に、ある家系ではそれまで祖先を遡って、身長が平均であったのに、被曝後その家計は3世代、兄弟・姉妹共に平均以下で、場合によっては成長ホルモンの服用をする場合もある。

つまり、上記の例のように、人類はこの原発事故被害と遺伝的影響はまだはっきり判明していない。が、なんらかの影響があれば、未来の永遠なる世代までこの影響が残るかもしれない。その可能性が十分にある。かつ、我々人類の遺伝治療は発展途上でもある。

よって、交通事故死者と時系列・空間的に何世代かつ広範囲な世代間にも影響がでるかもしれない遺伝上の影響を同列で述べるような次元ではない。かつ、科学な議論ではない。

したがって、安易にこの避難地域に戻して、もし、遺伝上の問題が目に見える形にでれば、新たな被曝差別が将来の人々の間に生まれる。これを防ぐためにも、この避難地域に戻すことはおすすめない。

2-3-23繰り返す。日本の総理、政府職員、官僚、事故現場に行かない東電の会長、社長、原子力保安委、御用学者は福島原発周辺の住民の苦悩、悲しみ、憤りを想像して、チェルノブイリのようにならにように行動(DNAを守る事ために十分な避難対象範囲の拡大、補償、保証、保障など)して欲しい。残念ながら現実はそうでない。

2-3-24そして私は階段を降ながら、日本政府がしなければならないのは◆「国民のDNAを守ることではないのか!」と強く訴えたい気持ちをいだきながら博物館を後にした。

◆2-3-25だが、日本の厚生労働省・広報室などは、原発事故後に放射性物質は安全だと主張する妊婦や小さい子供をもつ親向けパンフレット「妊娠中の方、小さなお子様をもつお母さんへの放射線へのご心配にお答えします」などを作成して嘯いている。それらを医療機関に置くようにしたが、多くの医療機関は拒否したと伝えられる。

さて・・・ここで・・・。危機管理の観点から以下のことを述べる。

厚生労働省の女性職員達は同性の下記の女性の叫びをどう思っているのかね?(*)映画・チェルノブイリ・ハートの奇形の新生児達を見てどう思っているのかね?そのような赤ん坊を出産してしまった母親の気持ちがわかるか?彼女達は単なる有機物の塊、炭素体ユニットなどのような物ではない。化学反応が感情をおこしているのではない。(理数系の人間は・・日本的な表現だが・・このような近視眼的な視点しか見ることができないかわいそうな者がいる。)血と命(霊)がある者達だよ。
◆自国民の健康を守れず、なにが日本の省庁か!同胞すら助けられないとすれば、なにが、日本の省庁か!そうは思わないかね?今の状況なら君達の子供達にも放射性物質汚染による悪影響が出る可能性は高いだろう。その時になってからは遅い。その時には、尖閣諸島・SENGOKU38のような内部告白者も出てくるだろう。が、それも犠牲者が出てからでは時は既に遅い。実際に省庁で実権を握っている男性職員が多い。だが、女性達諸君は小さな酵母がパン全体を膨らますように、微力でも省内で意見すべきではないかね? 強く期待したい。
(*)なぜ、日本のメディアはベラルーシ共和国、ウクライナの病院の取材をしないのか?

2-3-26あるいは、狩猟民族、農耕民族論に沿ってあえて述べるとするならば、(著者はこの説は不支持)狩猟民族は武士同様に、集団は死のリスクを背負って行動する。自分がどのような状況に置かれるのか最悪の状況を覚悟の上で行動する。だが、農耕民族はなんと残酷な事か!力のない者、知識のない者あるいは状況を理解できぬ者を、現代版人柱のように集団のために黙って犠牲になれと、知らずに犠牲になれというのか! あまりにも残酷だね! 私にも戦う心・・・冷酷な心はある。だが、それは「私の心とは・・・遥かに・・・遠い。」 

2-3-26東北では幼稚園・保育所及び小学の子供の転校が5〜10%ぐらいあると伝えられる。その中で、経済的に移転できない母親は、涙を流しながら「私には移転したくても、移転できない。もし、それによって、生まれてくる子供になんらかの影響が出たら、成長する過程で影響が出たら、なんてこの子に言えばよいのか・・・。」と泣いて訴えていた。あるいは、先のチェルノブイリ・ハート(2-3-16)のような実態のデータ−を厚生労働省は持っているはずである。防ぐ事ができるのに、注射器使いまわしによるB型肝炎感染、妊娠時の服用によるサリドマイド副作用による障害をもった新生児、薬害エイズ、フィブリノゲンによるC型肝炎(HCV)感染など・・・海外からの危険、副作用などの情報などの隠蔽が発覚し、その結果的には省益すら守れない状況が繰り返された。幾度の失態を繰り返せばよいのか? 将来、再び繰り返され、放射能汚染による悪影響を危惧する。そして、警告する。

◆2-3-27そこまで厚生省が安全と主張するのならば、グリム童話に王がお前ならどのような処罰を求めるかと問い、その者の言った方法でその者を処罰した小話にあるように。厚生労働省職員及びその家族全員(幼児、孫、赤ん坊含む)がインターネット上で、毎日基準値ギリギリの放射性物資のカクテル摂取をし、その健康状態を公開していただき、医学に貢献すると同時に安全を証明していただければ幸いである。

2-3-28私は、通常は「無用な」官庁批判を避ける。今回は、省庁にいる志の高い人々に、目覚めて欲しいからだ。それが、無力な人々にとっても救いになるからだ。理想論ではない。

2-3-29もう一つ、動燃も同様に人体には最強の猛毒の一種であるプルトニウムを「飲んでも直ちに死亡することはない。体内に入ってもほとんど排出する」と誤った説明を過去にしていた。
◆この酷い指導はアメリカ合衆国・エネルギー省からも抗議文が送られ動燃はそれを撤回した。が、今日も原発事故後の御用学者(現在消却された御用学者)の中にはいまだに「正しい知識をもってください。プルトニウムは体内に入っても排出されて安全だ。」「少量なら体にいい」という説明がある。それは鳩ポーポーが「ペテン師」「人間、ウソいけません!」と泣くような説明である。彼らが先に述べたようにカクテルを飲んで医学に貢献するとは思えない。安全について国民に偽る事は、戦争時の旧日本軍731部隊やナチス・ドイツ第三帝国の医師Dr.メンゲレ同様の人体実験をしているのと同じだ。その人体実験が敵国人でなく、自国民だから恐ろしい。狂気が支配している!

2-3-30そこには「日本人及びそこにいる外国人のDNAを守る。」という意図は明らかに全くない。

2-3-31ウクライナ滞在中に福島原発事故について原子力安全・保安院がチェルノブイリ同様のINESレベル7とする報告が入る。10000テラベクレル(一兆ベクレル)/時間の大量の放射性物質放出についての見解。驚かなかった。にもかかわらず、チェルノブイリより少ないなどと事故を小さく見せようとする姿勢報道にはあきれ果てていた。その発表の前に「“一応いまのところ”レベル5です。」と日本政府がたどたどしく発表したのを聞いて、真実を語っていないとわかっていた。また、日本国・外務省・渡航情報・ウクライナにはウクライナの食事(牛、乳製品、きのこ、ベリー類等)は放射能に汚染されている可能性があるから食べないように伝える。その一方、
◆日本から伝わる奇妙な情報は関東の汚染された農産物は基準値以下なら食べてもいいというダブルスタンダードという矛盾に白々しくいと思いながらチェルノブイリ関連調査を終え、別件で黒海方面へ抜けさらに滞在を続けた。

チェルノブイリ原発事故報告はこの辺で終えることにする。

戦い、知恵及び芸術の女神アテナの目であるフクロウが、黄昏時から飛びたち、チェルノブイリ上空を舞いながら
◆原発事故でなにが起こっていたのかを読者の方々は、改めてフクロウの目のように知ることができたことと思う。また、深い理解もできたことかと思う。その上、邪悪なもの(放射性物質汚染)から身を守るための、十分なアイギス(神の盾)という知恵も持てたと思う。さあ、飛び立ち神殿(3部)へ向かおう。

多くの読者は、気が重くなったかもしれない。そこで
次回:2部の最後に、恒例の余興:ブラック・ジョーク

YUKI von MURATA