■ いやはやギリシャ、したたかですねえ。

2011-10−05(水)
■ いやはやギリシャ、したたかですねえ。
◆【言いたい放談】メルケルの苦悩、ギリシャ救済をどうするか?
◆ギリシャがユーロに加盟したのは2001年のこと。
◆ドイツとしては他のユーロ加盟国からそういわれると
◆2004年にギリシア夏季オリンピック大会開催が目玉
◆「彼の背後には反ユーロの米英両国がそれとなく巧みに
◆さて、そのギリシャ財政危機問題ですが
◆つまり、これで万事休す??
◆そのような中、シュピーゲル紙の最新のニュースによると
◆いずれにしろ、ここであっけにとられたのは、何のことはなユーロ圏
◆【経済討論】増税は日本を救うか?[桜H23/10/1]
■ところでわが新著 

先週のわが言いたい放談で以下のような発言をさせていただきました。、
◆【言いたい放談】メルケルの苦悩、ギリシャ救済をどうするか?[桜H23/9/30]
http://www.youtube.com/user/SakuraSoTV?gl=JP&hl=ja#p/u/8/n157d8b4uxg
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下記にて、その後のドイツを中心としたギリシア問題に関してあわただしい
動きをお伝えします。
◆ギリシャがユーロに加盟したのは2001年のこと。
当時は、ドイツの中央銀行、財務省のエキスパートたちは、この筋のに学者もふくめギリシャはのユーロ加盟に消極的で、疑問を投げかけて、警告を発していました。けれども政治サイドでは、大筋、この国の遠い昔のヘレニズム文化に憧れるドイツ人というか欧州人が少なくなく、「まあまあ、そんな硬いことはいわずに、ギリシアが何が何でもユーロに加盟したいというのなら入れてみようではないか。それにギリシアが提出した国家財政バランスシートを一見したところ、ユーロ加盟の条件を備えているようだし・・・」。
◆ドイツとしては他のユーロ加盟国からそういわれると黙らざるを得なく、ギリシアから提出された国家バランスシートが粉飾されているのではないかという疑念をもちながらもしぶしぶギリシアのユーロ加盟に賛同しました。
ギリシアのユーロ加盟も理由は明確でした。これはギリシャのユーロ加盟への目的でもあったのですがユーロに加盟することで、景気はよくなる、金回りもよくなるという算段があったのです。
◆2004年にギリシア夏季オリンピック大会開催がその目玉になりました。
欧州文化の発祥地=ギリシア・ヘレニズム文化を強調し、第一回夏季オリンピックがアテネで開催したことを宣伝材料に、あわよくがドイツなど金もち国から投資してもらおうと・・・要するにギリシアはユーロ加盟に懐疑的な国をこうして「煙」に巻いたのです。
その仕掛け人がパパンドレウ首相です。
彼はアメリカ生まれで父はギリシア人ですがナチスを嫌って1930年に米国へ亡命、母はアメリカ人でその母の教育により芯からアメリカに首っ丈で、アメリ思想に心酔しているだけでなく、彼自身ギリシア語よりもアメリカ英語を得意としています。
そうした履歴を持つ彼です。
◆「彼の背後には反ユーロの米英両国がそれとなく巧みに彼を誘導している」という、うわさ話はさておき、この彼にしてユーロ加盟がギリシアにとって、
「金の卵」、いやプラスになることは、すでに察知済みだったようです。
粉飾バランスシートがうまくユーロ番人の目をごまかすことができたのがその何よりもの証だったようです。
ギリシアに帰国して政治の世界に入るや、祖父や父が政治家だったこともあって、とんとん拍子、あれよあれよという間に首相の座を射止めました。その彼がアテネオリンピック招致に熱心だったことはいうまでもありません。
いずれにしてもアメリカ流政治術を知り尽くし、しかもアメリカの後ろ盾あっての、ユーロ加盟だったことは間違いありません。
それだけにその結果が破綻宣告だったことは、当時からすでに知る人は知っていたようです。
◆さて、そのギリシャ財政危機問題ですが
10月3日ユーロ圏17か国はルクセンブルクで財務相会合を開き、対ギリシャつなぎ融資(80億ユーロ)について、ギリシアとしては最悪の事態になりました。なぜかというと財政危機のギリシャ政府が2日、景気悪化で11年、12年の財政再建目標を達成できないことが判明し、10月中旬に予定していた80億ユーロ(約8000億円)の第6次支援融資の決定を当面ユーロ加盟国が先送りすることにしたからです。
◆つまり、これで万事休す??
なぜかというと、ユーロ圏がギリシアを見放したことになったからです。
きっかけは、先週来、EU+ECB+IMFの有能なチェッカーがアテネに入国、詳細にギリシアの財政状況をチェックしたところ、想像を超える負債を抱えていることを発見、ギリシャをヘルプしてもざるに水を流すようなもので救済不能であることがほぼ明確になったおいうのですが、これあくまでもオモテ向きの理由で、実は独仏を含めルクセンブルグやオランダなどではすでにそのギリシャの財政破綻の真相はつかんでいたからで。、にもかかわらずなぜ、今になってそうした措置をとったのか。理由はこうなるのを待つ形で、そのベストタイミングを独仏両国が窺っていたからだといいます。
おそらく今後は、真綿で首を絞めるような形で、ギリシャの負債を如何にして取り立てていくか、なるべく損をしないよう独仏中心でさまざまな対策を編み出していくのではないか。
◆そのような中、シュピーゲル紙の最新のニュースによると、ほぼ破綻宣告のを受けたはずのギリシャで、突然ユーロ圏から10月中旬に予定していた支援額に関し11月まで先送りをするという決定がなされたとたん、何とギリシア側では、財務大臣が「10月分の公務員の給料や年金分は、支払う余裕が圧から、心配する必要な」とギリシア国民に通タスしていることが判明しました。
当面15億ユーロ相当の金がでてきたからだそうです。
これまでギリシアの金庫はすくっからかんといっていたはずなのに。
だからこそ、ギリシャでは公務員たちが大々的なストをかけ、これに乗じて今日は航空会社のストに入り。ギリシアのインフラ機能はすっかり麻痺しているはずなのに・・・、
いったいどこからその金をひねり出したのか、
政府が隠していたのか。
それとも例の目下ギリシャのお台所をチェックしているEU+ECB+IMFのチェッカーが探し出したのか?
◆いずれにしろ、ここであっけにとられたのは、何のことはないユーロ圏です。
いやはやおったまげました!ギリシア、小国ながら、したたかですねえ。
日本もその千分の1いいですから、見習いたいものです。
◆【経済討論】増税は日本を救うか?[桜H23/10/1]
http://www.youtube.com/user/SakuraSoTV?gl=JP&hl=ja#p/u/17/1wcFQRLrM1o

■ところでわが新著 
タイトル;
[なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。迷走する日本の原発の 謎]
ですが、いろんな方が口コミで推薦してくださっているとのことで、
うれしいことったらありません。皆さん、ありがとうございます。
出版社;海竜社、
その拙著のポイントを海竜社は
「次々に明らかになる真実・・・・
1」日本の経済復興を後押ししたのは原子力エネルギーだった!?
2)エネルギー争奪戦が戦争につながった!?
3)ドイツの脱原発路線は大震災前から決まっていた!?」と・・・

目次
<<図解による知っておきたい原発と放射能の基礎知識

(プロローグ)
福島原発が過去最悪の状態にあることを3.11に世界は知っていた。
 
第1章 3.11以降明らかになった”世界から取り残される”日本
第2章 誰も止められなかった唯一の被爆国日本の原発事故
第3章 福島原発事故を起こした悪しき日本の構造
第4章 世界を揺るがすドイツの「脱原発政策」事情
第5章 福島の”後”も世界での原発推進の空気は衰えない
第6章 エネルギー獲得競争に翻弄された世界史
第7章 ご先祖様の遺言がドイツを「脱原発」に踏み切らせた
第8章 日本は原発とどう向き合うべきか
(エピローグ)
日本よ、なでしこJAPANに続け!

アマゾンの拙著紹介ですと
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_21世紀を迎えた今世界は混沌としています。日本もその渦て
政治経済ともに、国際的視点に立脚し欧州からの情報収集が不可欠に
なってきています。欧州の国際情勢を日記風にまとめドイツ滞在歴40余
年の経験を生かし、現地よりレポートします。
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