■アマゾンで1読者の方が拙著『原発の謎』を読んで,感想を。
5つ星のうち 5.0 『原発の謎』を読んで, 2011/12/4
B なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。迷走する日本の原発の (単行本)
<<『大丈夫』といわれ続けてきた原発の悲惨な事故。
この事故のお陰で震災の復興は進まず、今も放射能の恐怖は消えていない。
しかし原発をやめて、果たして日本が世界の中で生き残れるのか・・・・。
日本の選ぶべき道は・・・。
もう専門家とか有識者の意見を鵜呑みにするのではなく、
自分である程度のことは知っておきたい。
そんな私に、この本は予想以上の説得力を持って答えてくれた
気がします。
ドイツは、日本の原発事故であわてて方向転換したのではなく、
以前から、長期的計画で脱原発を進めていたという。
そしてそのルーツは、
核分裂を発見したオットー・ハーンを始め、
化学者や物理学者たちが人類に向けて訴え続けてきた
遺言にあるのだと・・・。
ドイツは、核の事故だけでなく、
いまだに管理処分する方法が皆無だという放射能廃棄物の問題とも、
正面から向き合ってきた。
EUの頂点にあってもおごらず、原点を見失わないで、
コツコツと地道に自らの信念にそってわが信じる道を
歩いてきたというドイツ。
いつも危機意識を失わず、
原発の問題とも全力で立ち向かってきたドイツの姿勢には、
国の政策を超えて、ドイツ人の人生観そのものに
触れるようで、感動すら覚えます。
日本は豊かになったことで何か大切なものを忘れてしまって
いないか。
著者は、長年ドイツから、祖国日本を暖かくも厳しい目で
見守ってきた。
日本の問題点も、よくもここまで調べ上げたというほどで
私にとって原発の手引きでもあるし、
日本にとっての『希望の書』でもあるように思います。