■フランスとギリシャの選挙後のユーロ+フランクフルト動静

◆【言いたい放談】左に振れたギリシャとフランスの選挙結果[桜H24/5/11]
http://www.youtube.com/watch?v=RBjJIQxzC1A&list=UU_39VhpzPZyOVrXUeWv04Zg&index=6&feature=plcp
◆今回は5月6日に行われたフランスでの大統領選挙など・・・
◆鉄の女サッチャーとならび称されるメルケルにとっては、
◆一つは、即刻、EU+ユーロの中心格会談実現、
◆今一つ、国内ではNRW州の選挙結果、
◆早速、気を取り直したメルケルは5月15日に
◆大半のドイツ国民はギリシャのユーロ離脱を望んでいる
◆このような緊迫した中、今ではベルリンは週明け早々
◆ギリシャ問題中、ユーロ圏にとってふって沸いたような事件
◆信用リスク計測器失敗がJPモルガンのヘッジを狂わせた!
◆ドイツはその最大の被害国の一つでした。
◆さっそく、例のEU財務相理事会では、銀行資本規制めぐり・・・
◆それにしても、この行方、どうなるものか?
◆◇◆
曽野綾子+クライン孝子共著「いまを生きる覚悟」
http://shop.chichi.co.jp/item_detail.command?item_cd=958
◆週刊現代
ゴールデンウイーク05/12合併特大号にて
◆その感想の一つ若い女医WSさんから
◆これは平和ボケしている現在の若者ひょっとしたら私たち45歳ぐらいまでの
◆女性が強くなったというわれても・・・
◆「いい子」に育つことを求められて育っているから
◆災害として補助もなく、商店街の皆、町の人たちは自力で復興!
◆祖母の自宅での介護をすることで私の「兵役」というか、精神的な独立
◆体が弱かったので、自分の体を強くする漢方の医学にも挑戦
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◆【言いたい放談】左に振れたギリシャとフランスの選挙結果[桜H24/5/11]
http://www.youtube.com/watch?v=RBjJIQxzC1A&list=UU_39VhpzPZyOVrXUeWv04Zg&index=6&feature=plcp
(債務危機に揺れるEU。その発端となったギリシャでは総選挙が行われ、またギリシャの再建を支援する側のフランスでは大統領選挙が行われた。
ともに「左」に振れた選挙結果¬を振り返りながら、現実味を帯びてきた「ギリシャ追放」についてお話しいただくと共に、メルコジ後のEUについて展望して頂きます。)
◆というわけで、今回は5月6日に行われたフランスでの大統領選挙とギリシャの総選挙に加え、ドイツの16州ある中で最大の
人口約1800万人を抱えるNRW州(ちなみに、2位バイエルン州約1200万人、3位バーデン・ブルテング州約1000万人、
加えて問題のギリシアは約1000万人)
のその1週間後の5月13日に行われた州選挙で、いずれも革新党が勝利する結果となったことで、
◆とりわけ鉄の女サッチャーとならび称されるメルケルにとっては、
来年の総選挙での勝利の目をつまれたことになり、
現メルケル政権にとってかなりの痛手をこうむることになったその背景について、簡単にですが記述しようと思います。
メルケル敗北の主な理由ですが、
◆一つは、EU乃至ユーロの中心格にある独仏、目下
ユーロの火種になっているギリシアのユーロ危機において、それまでメルコジといわれ2人三脚でEU政治にまい進し、それなりに
成果を挙げてきたというのに、ここにきて、頓挫しそうな状況に追い込まれていること。
(メルケルは、選挙中公然とサルコジ支援=応援を表明し、野党からやりすぎと批判されていました。一方サルコジはその恩に答えようとフランス国民に向かって「ドイツはフランスにとって模範国だと褒め称え続けた。、これが逆にフランスの国民の誇りを傷つけ、不信を招き不興を買ってしまった・・・・」
◆今一つ、国内ではNRW州の選挙で、メルケルのお気に入りで、メルケルの息子とまで揶揄されている環境相の地位にあった若手の政治家を州選挙のトップに担ぎ、何とかこの選挙で有利な結果をもたらそうと奔走したものの、その期待はものの見事に外れ、加えて何とNRW州選挙始まって以来の最悪という惨敗結果をもたらしてしまいました。
理由は、メルケルとしては、EUの狡猾なしたたか国の政治家を相手に、あれやこれやと気を遣って、ドイツにとって良かれとやったギリシアに対する寛大な措置が、実は土井打つ国民にとっては、その“つけ"が最終的にはドイツ国民に回されたことで、この選挙では支持者までが、反旗を翻し、棄権したり他党に一票を投じてしまったのです。
(参照;ドイツ:最大の州議会選、メルケル首相の国政与党が大敗
http://mainichi.jp/select/news/20120514k0000e030159000c.html )
もっともこんなことで、しょげかえり、気を落とすようなヤワなメルケルではありません。
◆早速、気を取り直した彼女は5月15日、新フランス大統領式典をエリーゼ宮ですませた仏新大統領オランドをベルリンで出迎え初会見を行っています。(あいにくこの日の天候が悪く雨となり、オランドはパリの空港から飛び立った飛行機に雷が当たり、危険を感じるやすぐ空港に引き返し、別の飛行機に乗り換えて、予定より
遅くベルリンに到着しました)
二人の会見は、意見の違いもありましたが、大筋では同意しています。
とりわけギリシャのユーロ問題では 二人の意見は一致した、
というより一致させたようで、あくまでもギリシャを支援して
行くと言い切っています。。
とはいえ、ギリシャの選挙で左党が第二党になり、ユーロ圏からは
(=ドイツ)支援してほしいギリシャは、何とかしてこれまで通りユーロ圏脱退はしないで、かつ支援金だけはせびろうという魂胆が見え見えです。
これではいかに我慢強いドイツ人とて、我慢ならず、
◆大半のドイツ国民はギリシャのユーロ離脱を望んでいるのです。。
(参照‘ギリシャにはユーロからの離脱が最善の選択肢=独シュピーゲル誌
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE84D00820120514 )
ところがギリシャもしたたかです。
(参照;ギリシャ、最後の連立交渉決裂 大統領が各党説得へ
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120512/erp12051209010001-n1.htm
ギリシャ:大統領、実務者内閣を提案…政治家以外を起用し
http://mainichi.jp/select/news/20120515k0000e030188000c.html )
これが不可能だから、いよいよギリシャでは、選挙のやり直し
をするとの事。
◆このような緊迫した中、今ではベルリンでは週明け早々14日に開催された財務大臣会議を報告を分析しつつ、しばらく様子を見ようと、
1)ギリシャには緊縮策実施を要求しつつ、
2)ギリシャの望み通り
ギリシャのユーロ圏離脱反対を尊重して、ドイツ国民の怒りをなだめ時間稼ぎをしています。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120515-OYT1T00308.htm?from=main3
ではなぜユーログループはその時間稼ぎをしているのか。
その理由ですが、ちょうどいい具合に、
◆ギリシャ問題であたふたしているユーロ圏にとってふって沸いたような事件が起こったからです。
ドイツが忌み嫌ってきたヘッジフアンドと関連した米JPモルガン巨額損失事件がそうで、
(参照;米JPモルガン巨額損失にロンドンのクジラ関与、CEO認める
http://jp.reuters.com/article/idJPTJE84A00M20120511
米JPモルガン、巨額損失のヘッジ戦略に関与の幹部3人辞任へ
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE84D01V20120514
とりわけ
◆信用リスク計測器VaTの失敗がJPモルガンのヘッジを狂わせた!
http://www.nikkei.com/biz/world/article/g=96958A9C93819584E3E6E2E2E08DE3E6E2E7E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2;p=9694E3E7E2E0E0E2E3E2E6E1E0E2
ことで、ドイツなどでは、ここ数十年、ヒトではなくマシーンが
勝手に自動的に操作して、株価やヘッジ・ファンド、空売り、先物売買、オプションを決めていくという、このギャンブルーカジノ的金融市場の堕落を厳しく批判してきました。
にもかかわらず、アメリカのテキサスに端を発して、数学者や科学者など優れた
自然科学者の手を借りて発明された信用リスク計測器(VaR)がウオール街で
導入され、やがて米英を中心に新市場主義とかグローバル主義などと
美辞麗句を並べて、世界を股に、市場を独占し、大手を振り闊歩すること
を企み始めました。
◆ドイツはその最大の被害国の一つでした。
ある時期そのことに気がついてドイツは、
「しまった!イナゴの大群が押し寄せてきた」と真っ青になったものです。
何しろ、それまで正常に機能してきたはずの欧州市場が、これらギャング的手法によってたちまち荒らされることになったからです。
これに根を上げたドイツでは、こうした手荒い銀行による収奪を防止し、その行き過ぎを取りしまるために、あらゆる対策を講じようとしました。
銀行取引税はその一つで、しかも、こうして税金を掛けることで、国家の収入にも役立つと考えたのです。
ところがその都度、米英両国による金融家によって、妨害や脅迫
にあって、握り潰されてきたのです。
今回、まさにこれラッキーというべきか。
JPモルガンの巨額損失事件発生出を、再びこの提案をする
絶好の機会が訪れたわけです。
◆さっそく、例のEU財務相理事会では、銀行資本規制めぐる
行き詰まりを打開しようとしています。http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE84E00N20120515
しかも、これには米大統領も規制改革の必要性強調
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE84E00R20120515
し始めていますし、ウオール街が支援している共和党ロムニ
大統領候補にも少なからず、影響がでているらしく、。
コラム:JPモルガン損失の余波、米共和党が戦略練り直しへ
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE84E02P20120515
JPモルガンの巨額損失、米議会での金融規制論議に影響
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE84F03G20120516
という声が、強くなってきています。
そんなか、当地欧州中央銀行の拠点フランクフルトでは
今日16日、フランクフルト欧州中央銀行内の一部を昨年10月から銀行のギャンブル化に反対し、テントを張って占拠し抗議を続けているオキュパイ活動の撤去が官憲の手で実施されることに
なりました。
これまでアメリカなどでの各地のオキュパイ活動は、警察権力によって強制的に撤去されてしまいました。
ところがフランクフルトでは、市民の不満の捌け口という効果を
考慮して、官憲も、寛大だったのですが、最近この活動が
過激になってきたこと、いよいよ銀行取引税の実現が
資格なってきたのではないかという前向きの予想もあって、
官憲側では、撤去することに決めたからです。
というわけで撤去にあっては、かなりの小競り合い、もしくは
過激なデモも展開されるのではないか、というので、、市民、
とりわけバンカーに服装な注意を促す警告が出されています。
◆それにしても、この行方、どうなるものか?
目下、米英vs独仏の水面下における熾烈な金融を核にした
せめぎ合いに注目が集まっています。
◆◇◆
曽野綾子+クライン孝子共著「いまを生きる覚悟」
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クライン孝子  著書紹介一覧
http://www.takakoklein.de/buch.htm
◆週刊現代
ゴールデンウイーク05/12合併特大号にて
<<【全国民必読】曽野綾子×クライン孝子 
「覚悟と品性」――いま日本人に問われていること
http://www.zassi.net/mag/WGENDAI/20120512/i/000.jpg
http://www.zassi.net/detail.cgi?gouno=31354 >>
(註;弊社HPでもご紹介させていただいております。
http://www.chichi.co.jp/book/20120423_gendai.html
致知出版社 番園雅子拝)=
として曽野さんとの対談が大きくとりあげられましたことで、
多くの皆様から、本を手にしての感想メールが届いています。
◆その一つ若い女医WSさんから
<<GW中に「いまをいきる覚悟」を購入できました。
書店の新書コーナーなどに、積みあがってよくアピールされていましたよ。

本の感想は、幾つか在りますが、特に私にひびいた箇所はp123のあたり、
「自分探し」をしている若者が幸せそうでなく、
「したいことをしているだけで人としてすべきことをしていないから」という辺りでした。
◆これは平和ボケしている現在の若者ひょっとしたら私たち45歳ぐらいまでの
中年になった人間に共通してることかもしれません。
第二次世界大戦後の大変な混乱期に生き抜いてきた団塊世代が
退職する時代におきた先の東日本大震災で、日本の転換期が来たとしている
学者がいます。
日本人は第二次大戦で敗戦になって以来、自衛隊はありますが
韓国のように若い男子の兵役はありません。
◆女性が強くなったというわれても
世界のほかの国に比べて女性の管理職は少ないです。
東大紛争のときのような若者のエネルギーはなく、
おとなしい若者が多いといわれています。
◆「いい子」に育つことを求められて育っているからでしょう。
私もそういう人間の一人でしょう。
かくいう私も、00医科大学という私学の医学部に入り、
開業医として余裕がある家に育ちはしましたが
学費は親に借金しているとして卒業後10年して
実家に帰り、父が亡くなったあと
姉と医院の後継をする資本金として返金することができました。
私が高校2年生の9月、町は一夜にして集中豪雨で浸水してしまいました。 
◆災害として補助もなく、商店街の皆、町の人たちは自力で復興しました。
私自身も1,2ヶ月学校を休んで片付けをしていました。
都会に出たくて、私学でも学費が安い大学に行くけど、
下宿代も出してもらわなくてはいけないので祖母からお金を出してもらいました。 
祖母が亡くなるまで2年ほど、
◆自宅での介護をすることで私の「兵役」というか、精神的な独立ができたと思っています。
00医科大学は、いろんな出来事があり 医師として戦場なような場所で
すこしは鍛えられたと思います。
今、田舎でのんびりやれているのは、都会のさつばつとした戦場から 
解放されたというほうが強いです。 
価値がないと思っていた田舎にも、思わぬ宝石が埋まっているのをみつけることが
できるようになったのです。
◆体が弱かったので、自分の体を強くする漢方の医学にも達することもできました。
今の日本の若者は、宝探しができるまで
「したいことをする」ことでもしていないと「やるべきことがみつからない」
のではないかと思いました。
今回の震災のように、私が経験した水害のように自然の脅威な
思わぬものが向こうからやってくるのだということを思い知った人も
多いのではないかと思います。
クライン様が経験したような力強いものではありませんが、
私が森林セラピーなどに興味をもった原点は本の中のお二人の対談に
かすかに潜んでいます。
今後も 面白いご本を書かれることを楽しみにしております。
お元気にお過ごし下さいませ。>>
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_21世紀を迎えた今世界は混沌としています。日本もその渦て
政治経済ともに、国際的視点に立脚し欧州からの情報収集が不可欠に
なってきています。欧州の国際情勢を日記風にまとめドイツ滞在歴
40余年の経験を生かし、現地よりレポートします。
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・ 上記につきクライン孝子名抜きのメルマガの転載・発言は固く
 お断りいたします。
(なお「クライン孝子」および「クライン孝子の日記」
と明記されていれば、転載・発言は大いに結構! 歓迎いたします)
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 「クライン孝子のホームページ」 http://www.takakoklein.de
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メルマガ発行者: クライン孝子 (フランクフルト在住 )
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