■8・2ECBドラギ総裁記者会見に出席と「言いたい放談」

■8・2ECBドラギ総裁記者会見に出席と「言いたい放談」

◆久しぶりに8月2日、ECBドラギ総裁記者会見に出席しました。
◆言いたい放談】オリンピック後に修羅場到来?[桜H24/8/3]
http://www.youtube.com/watch?v=1jtcviG_RD8&feature=youtube_gdata
◆初代ドイゼンベルグ総裁の記者会見にはまじめに出席していた
◆独連邦銀行総裁ウエーバーが後任に就くものと思っていたのに、
◆この辺のいきさつは8月10日発売「表現者」の拙稿で
◆ここにきてどうやらそうもいっていられなくなリ、
◆この時点でのドイツの立場は木下順二作「夕鶴」みたいなもの。
◆さて例の会見の模様ですが、
◆一方イタリアではこの時とばかり、反独キャンペーン
◆金が取れずに焦っていた英国、その後いつの間にか金獲得3位
◆こんな英国評もちらちら、華やかなロンドンオリンピックの影
◆一方米国も、きりきり舞いだそうで、
◆◇◆
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◆久しぶりに8月2日、ECBドラギ総裁記者会見に出席しました。
下記の「いいたい放談」は記者会見の前に行われたもので、従って
やや時間がずれていますが、あしからずご了承くださいますよう
◆言いたい放談】オリンピック後に修羅場到来?[桜H24/8/3]
http://www.youtube.com/watch?v=1jtcviG_RD8&feature=youtube_gdata
<<欧州は現在、ロンドンオリンピックの熱気により、一時的に金融危機の
プレッシャーから解放されているようである。しかしながら、
オリンピック閉幕後に市場が動き出せばどう¬なるのか?
あまりにも根深い、国際金融危機の行く末について展望していきます。>>

ECBに記者会見は毎月1回、第1週目の木曜日に、ECBにて行われます。
◆初代ドイゼンベルグ総裁のころの記者会見には、総裁がオランダ出身で
ドイツのECB理事と、うまく波長があっていたらしく、面白くて
まじめに出席していたのですが、4年目ドイゼンベルグが総裁を退任、
その後任としてフランスからトルシエが総裁として乗りこんできてからは、
何となく、(これは私のへそ曲がりの性格から来る)ジャーナリストたちへの
応対が、横柄なのが鼻について、少しずつ足を遠のかせ。やがて、ばったり、
出席するのをやめてしまいました。
◆当時、独連邦銀行総裁だったアクゼル・ウエーバーが後任に就くものと
思っていたのに、今日の手の付けられない
ユーロ危機の悲惨な内情を数年前から知り尽くしていた彼は、強力なECB総裁候補
であったにもかかわらず就任を断ってしまいました。
そこへしめたとばかり、(恐らく前伊首相ベレスコーニの後押しもあったのでしょう)
トルシエの後釜としてのりこんできたのが現イタリアのドラギ総裁だったのです。
◆(この辺のいきさつは8月10日発売の近刊「表現者」の拙稿をご覧ください
雑誌「表現者」 
http://book.jorudan.co.jp/syoseki/detail/hyougensya.html )
私は、一瞬、このユーロ危機にあって、とうとう金融危機グループ南欧に
ECBの最高ポジションを乗っ取られたなと思ったものです。
これではドイツにとってはろくなことはないだろうとも・・・・
というわけで、この人事では先が見えていると思った私は、
この記者会見の出席ですが、またも渋っていたのです。
◆ところがここにきてどうやらそうもいっていられなくなリ、
8月2日、午後14時30分、ふたたびECBの門をくぐることにしたのです。
さてその結果ですが、(日本のマスコミはその裏事情を余り具体的には
報じていないようですが、)ドイツではイタリアとスペイン、これに手を貸した
ドラギにいっぱい食わされたとドラギへの風当たりは強く、、
厳しい観方をする政治家やエコノミストやジャーナリストたちは
ドラギはユーロの番人か、それともイタリアの番人かと、憤慨し大騒ぎしています。
そして最後の頼みの綱は9月12日の独連邦憲法裁判所の裁断を待つより仕方がない
と、この日のために、様々な動きが水面下で行われています。
◆いずれにしてもこの時点でのドイツの立場は木下順二作「夕鶴」みたいなもの。
イソップ物語ではアリのドイツが、キリギリスのスペインやイタリア、ギリシアに
よってたかられ、身ぐるみ剥がされようとしている。それを英国をはじめ欧米各国が、、
半分、面白がってケンブツしている。
一方ドイツは「行くも戻るも地獄」というジレンマにあって、頭を抱え込んでいます。
◆さて例の会見の模様ですが、
1) ECB理事会後のドラギ総裁の発言要旨AT
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTJE87100T20120802
2) FT社説
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGV03003_T00C12A8000000/
3) ECBが国債購入の用意表明、救済基金稼動など条件に,
ドイツ=独連銀総裁バイトマンは異議
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTJE87100G20120802?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0
4) 欧州中銀:新たな危機対応策、数週間以内に準備
http://mainichi.jp/select/news/20120803k0000m020109000c.html
5) 米格付け会社:イタリア15金融機関格付けを引き下げ
http://mainichi.jp/select/news/20120804k0000e020220000c.html

6) 大きな賭けに打ってでたECBドラギ総裁、これ負け戦になる?のでは・・・
http://www.welt.de/debatte/kommentare/article108463624/Hoch-gepokert-Mario-Draghi-konnte-nur-verlieren.html
ECBの告知に失望感、ドラギ総裁ユーロ救済をずらす?
http://www.spiegel.de/wirtschaft/soziales/ezb-ankuendigung-von-draghi-zum-anleihenkauf-enttaeuscht-anleger-a-847943.html

◆一方イタリアではこの時とばかり、反独キャンペーンが盛んで、とりわけメルケル嫌いで、在任中はメルケルに嫌がらせをしてはドイツイジメに精を出していたベレスコーニ前首相
が中心となり、経営下にあるメデイアを駆使してイタリア市民を挑発しています。
http://www.spiegel.de/politik/ausland/mein-leben-als-auslaender-italiener-zweifeln-am-deutschen-euro-kurs-a-847393.html

そういえばこれに深謀遠慮に長けた英国などが一役買っているというニュースも
当地には入っています。
◆その英国ですが、
1)ロンドンオリンピック開催の4日目で
=2012.8.1 15:13=英国、いまだ金ゼロ「どの競技でもいいから」
http://www.sanspo.com/london2012/news/20120801/otr12080115180002-n1.html
とオリンピック開会初め、金が取れずに、焦っていた英国、その後、奮発したらしくあらら、いつの間にか
金獲得3位(8.6現時点中国30、米国28、英国16)で沸きかえっています。
もっとも下記のようなニュースも報じられていますからねええ。、
「ドーピングで捕まるのは1割」 世界反ドーピング機関前委員長
http://www.cnn.co.jp/special/olympics/35019966.html
◆しかもこんな英国評もちらちら、華やかなロンドンオリンピックの
影でささやかれています
1)イギリスの金融スキャンダル、中央銀行にも飛び火
http://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/business/toyokeizai-20120724-02.html
2)五輪=ロンドンは「呪い」断ち切れるか、跡地利用が課題に
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTYE87104620120802
3)アルゼンチンにヤジ、中国は抗議、ブラジルは英に釈明要請…五輪に政治の影
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120801/erp12080108530001-n1.htm
4)地下鉄混雑、広島に例える ロンドン市長が謝罪
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120804/erp12080422230003-n1.htm
5)すり寄る英国 ロンドンが中国に吸収される日
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120806/chn12080611100000-n1.htm
6)オリンピックで外貨を稼ごうとしている英国には便乗して
ギリシャなど、ロンドンオリンピックで、最高級の宿を借り、
そのコストたるや、1週間何と190,000ユーロ!だそうです。
http://www.welt.de/sport/olympia/article108484969/Griechen-goennen-sich-teuerstes-Olympia-Haus.html

◆一方米国も、きりきり舞いだそうで、
1)全米の過半数の郡が干ばつ災害地域に、作物の被害拡大 米農務省
http://www.cnn.co.jp/usa/35019959.html
2 失業率は8・3%に悪化 
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012080301003164.html
さて世界は今後どうなりますやら・・・・
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_21世紀を迎えた今世界は混沌としています。日本もその渦て
政治経済ともに、国際的視点に立脚し欧州からの情報収集が不可欠に
なってきています。欧州の国際情勢を日記風にまとめドイツ滞在歴
40余年の経験を生かし、現地よりレポートします。
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