■ドイツの脱原発と日本(1)

大高さん
お久しぶりでございます!
再登場、心待ちにしておりました。
【大高未貴】日本の政治空白、南アジアで跳梁する中国
http://www.youtube.com/watch?v=xj-6k-d-0ds&feature=youtube_gdata

■「脱原発」はお先祖様の「遺言」
■世界はこのドイツを揶揄しつつ注目している

村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110611k0000m040017000c.html
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110611k0000m040019000c.html

米大統領:独首相と会談 リビア情勢やエネルギー問題協議
http://mainichi.jp/select/world/news/20110608k0000m030129000c.html
リビア:カダフィ退陣まで圧力 米独首脳会談で一致
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20110608k0000e030010000c.html
2022年脱原発、独メルケル政権が閣議決定
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110606-OYT1T01017.htmドイツ:
原発22年までに全廃 連立与党が目標合意
http://mainichi.jp/select/world/news/20110530k0000e030043000c.html
「脱原発は10年以内に可能」ドイツ政府諮問委が報告書http://www.asahi.com/international/update/0529/TKY201105280601.html?ref=reca
「福島の映像、脳裏に焼き付いている」 独首相会見
http://mainichi.jp/select/world/news/20110609ddm007030100000c.html
スイス:脱原発、国民議会が承認
http://www.asahi.com/international/update/0511
という中、今日は

イタリア国民投票、原発反対票94%に
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110614-OYT1T00531.htm
というニュースが飛び込んできましたので
かなり長文になりますが、
ドイツがなぜ『脱原発』に今回踏み切ったか、その歴史や背景を、記述することにしました。

■「脱原発」はお先祖様の「遺言」
結論から先にに述べますと、これは『核分裂』を
世界で最初に発見したドイツの化学者であり、物理にも長じ、1944年ノーベル化学賞を受賞した『核の父』ともいわれてきたオットー・ハーン、さらに20世紀(少なくとも前半世紀)において世界の物理学の権威といわれ、1931年、31歳の若さでノーベル物理賞を受賞したウエルナー・ハイゼンベルグ、その弟子だったカール・F・ヴアイツゼッカを初め、ドイツの物理・化学者の遺言だったことです。
詳細は後述するとして、
ドイツでは今回日本では天災ながら、実はその多くは人災によってもたらされた(稚拙な人災として)世界史上最悪ともいわれている福島原発事故が起こり、これをきっかけに、「脱原発」の道へとひた走ることになりました。
そのドイツではそれまで原発推進荷積極的だったメルケル現政権(保守)をも含め野党(革新)ともに世界最初の実験とも言われる「脱原発」に踏み切り
2020年までに今ある17基について段階的に廃炉措置を取り、最終的には原発によるエネルギーから全面的に撤退することにしました。

ドイツの脱原発と日本
http://sankei.jp.msn.com/economy/topics/economy-15128-t1.htm
にもある通り、

■世界はこのドイツを揶揄しつつ注目
各国がこのドイツの動きを、半ば野次り、揶揄しつつ、一方で注目もしています。
その本心を解釈しますと、多くは「ドイツよ、やれるならやってみろ」。

最もこうした世界のドイツに対する興味津々ともいうべき好奇心的反応ですが、ドイツは既に計算済みでした。批判にあえて甘んじなければならないことも覚悟していました。
だからといってこれらの批判に動じるほどドイツはヤワではない。たとえいかなる批判の矢が飛んでこょうと一度決定して見せたからにはこの「脱原発」何としてでも実行し、クリアしてみせるのと・・、

それには、並々ならぬ覚悟が必要です
なぜなら
一)このエネルギー不足の中、原子力エネルギは実に手っ取り早く、しかも便利重宝なエネルギーであることは、世界の誰一人として知らぬ者はいない
二)それだけにこのエネルギー不足というよりは、枯渇時代のなか、各国、特に産業工業国がそのエネルギー不足の解決の糸口に、我れ先にと原子力エネルギー依存を加速化している、
三)、しかも21世紀に入ってからというもの、世界の産業国図が微妙に変わり、先進産業国として、二十世紀、とりわけその後半、肩で風を切ってきたサミットG7+ロシアの時代が次第に力を失い、その先進産業国にとって代わって中国やインド、ブラジル、トルコ、韓国などG20という国々が主要舞台に踊り出て、先進産業国と同じ目線で我勝ちに産業大国を目指し、そのため今や彼らもエネルギー獲得のために血眼になっている。
その後進産業国にとって、先進産業国がそうであるように、産業を起すにあたって、彼らも、原子力エネルギーに熱い目を注いでいる。
四)しかもその産業国ですが、現状において自国でエネルギーを賄える国ははほとんどない、あっても充分とはいえない国が多いのです。

そうなると、つい原子力エネルギーに手を出してしまいたくなるのもわからないではありません。