■閑話休題=戦後女性の草分けモリトー良子氏のこと

■閑話休題=モリトー良子氏のこと
◆南ドイツにお住まいのKIさんより
◆実は、KIさんの紹介で最近モリトー良子氏とお知り合いに
◆本来キャリアウーマンとして、戦後の日本女性の草分けとなるところを。
◆ご主人はトップクラスの経済官僚
◆ちなみに氏のご著書ですが、以下2冊です。
◆さてもここからは永冶ベックマン啓子さんの
◆2週間目の前半は、雨がよく降り
◆2週間目の後半は、急に30℃以上の暑い日が続き
◆息子曰く、上官の1人に、鬼のような恐ろしい人物・・・
◆父親曰く、わざとそういう人物をトリックの1つに使うこともある。 
◆正に「真夏に暖房」とはこの事で、
◆ズシリッと重く変だと思ったが、あれは息子の汗であった
◆◇◆
曽野綾子+クライン孝子共著「いまを生きる覚悟」
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◆南ドイツにお住まいのKIさんより
<<私自身は息子を他のお宅に預かってもらい、
音楽の臨時教師で働くことも多くなってきました。
時々、ドイツ人の子供さんとお習字をすることもあります。
夏休みは1ヶ月は息子と何か
普段できないささやかなことをして、少し楽しみたいと思っています。

さて、今年の日本の夏はどのくらい暑いのでしょう。
震災後のことを遠くながら見守っているのは皆さん同じですね。
息子と過ごしていると、将来の日本の子供たち
他の国の次世代への影響を考えずにはいられません。
何とかして政治的にも日本国民のための日本であって
ほしいです・・・。
スイス・ドイツにお住まいの皆さんも、
どうぞお元気でいらっしゃってくださいね。>>
というメールを頂戴いたしました。
◆実は、KIさん(KIさんとモリトーさんご子息一家が親しい
間柄)のご紹介でつい最近モリトー良子氏とお知り合いに
なりました。
氏は例の第二次世界大戦敗戦後、フランスに渡り、フランスの北部ナンシー
にて大学を卒業、さらにベルギー・ブリュージュのヨーロッパ国際大学院大学で学び
卒業。卒業後は、ブリュッセル国際自由労連に勤務、
◆本来なら国際舞台(主として欧州)で
キャリアウーマンとして、戦後の日本女性の草分けとなるところだったのに、
そこはそれ、魅力的な彼女に一目ぼれしたドイツ青年と恋に陥り結婚し、
その後は家庭に入り3人の子供を育て上げ、今では8人の孫に
恵まれ、子供たちの住むマインツで余生生活を楽しんでおられる。
◆ご主人はトップクラスの経済官僚で、EUの前身EC,その後は
ボンの経済省からその実績が認められ、西ドイツ政府で活躍されていたが
今から5年前、病死されたとのこと。
いずれにしろ、第二次世界大戦時や敗戦後生活、自立するため、日本の大学卒業後、
フランスへ単身で飛び出し、しかも親の反対にもかかわらず、ドイツ人と結婚するなど、
武勇伝と苦労話を聞き、とても有意義な時間をすごしました。
そういえば、氏は最愛の夫に先立たれた直後、以下のような書物を
上梓されたとのことで、とても興味深い書物でしたので、私、
一気に読破しました。
◆ちなみに氏のご著書ですが、以下2冊です。
「21世紀日本アジア協会」ブログより
『故郷日本は何処へ行く』
http://www.jas21.com/athenaeum/athenaeum79.htm
『故郷日本よ この豊かな遺産を何とする』
http://jugem.jp/mono/amazon/4434146289
◆さてもここからは永冶ベックマン啓子さんの
<<息子をドイツの徴兵に送って (4)
永冶ベックマン啓子

オーストリア・ドイツアルプス(最高峰は 
ガルミッシュ・パルテンキルヘンのツークシュピッツ 
2,966メートル)の山中にヒットラーやナチス党
幹部の山荘が今も一部残るベルヒテス・ガーデンと
言う美しい町が在る。
その隣町が、兵舎のあるバードライヘンハル、ここも谷間の
美しい町でザーラッハ川が流れる保養の街である。
バードはお風呂、ハルはドイツ語の中で一番古い言葉のケルト語
で塩の意味があり、現在でも岩塩の塩工場がある。

◆2週間目の前半は、雨がよく降りミュンヘンでも寒い位であったが
山の方では更に寒く、障害競走訓練や腕立て伏せ、ジョギング
りする子が何人も出てきたそうだ。本人も一度 
ついウトウトしてしまったという。
電話で、「家に帰って暖かいお風呂に入りたい、兵舎はシャワー
しかない」と話していた。

ドイツは、南サハリン辺りと緯度が同じで、ドイツ人は皮膚の
構造も異なり、汗腺が日本人より少ないようで、
体温が37℃〜37,2℃が常温である。
息子も幼少時より寒さにはかなり強いが、その時は相当こたえ
ようだ。
(以前、37,3℃の微熱のある日本人患者さんの内科受診通訳を
した時、ドイツの医師は、「熱は無いね!」との反応だったので
説明した事がある。)

◆2週間目の後半は、また急に30℃以上の暑い日が続き、
日本の夏と異なり空気は大変乾燥しているが、温度差が激しい
気候は1年中あり、1日の違いで40℃の温度差も私は経験した事
があり、とにかく、いつも油断できない。
まさか、は日常に何時も起きるから、まさかがあって当然で
とても慎重になる。
相手を簡単に信用したり、信じないメンタリティーは、
こういう自然の地形や気候の影響を当然多いに受けると思う。

金曜日の夕刻、同室の仲間の1人が、ロッカーの整理整頓が悪く
全員1時間居残りとなり、前より更に引き締まった青白い顔で
帰宅した。風邪気味で、酷く疲れた鼻声を出していたが、
夕食時は、また良く話をしていた。
朝食前に、昔は早朝スポーツがあったが今はどうかとか(なし)、
ラバはまだいるかとか(いる)、昔は小銃の組み立てを片手とか
ンハルの同じ兵舎にいたので、二人はとても仲良く
先輩と後輩の男同士の話が弾んでいた。
◆息子曰く「 上官の1人に、鬼のような恐ろしい最悪で厭な目つき
の実に悪い人がいて、みんなが それでも奥さんと子供が居る
とか調べてきて、子供がいるなんて信じられない、
子供とどういう目をして話をするんだろうね、
悪役の映画俳優になるといいよ、職業を間違えたんじゃないの」 、
と大変嫌悪感を示して最近何時もみんなの話題になっている
と話した。

すると父親曰く「 そういう皆が憎むべき不快な人物がいると、
共通の敵が出来て小隊や中隊がまとまってくるので、
◆わざとそういう人物をトリックの1つに使うこともある。」 
すると、息子は、目を丸くして驚いて聞いていた。
きっと息子は 来週、仲間にこの話を得意気に伝える事だろう。

リラックスしていた時、どんな訓練をしたのか聞いてみた。
Robben/ ロッベン(オットセイの動きの意)と言う訓練が
あってね、敵陣地に近づく時こうやるんだよ、と 
玄関から傘を持ってきて小銃に見立てて、前に持ったりサイド
に持ったりして、草を掴んだり、足で体を前に押し出して
進んでいくとリビングの床で、かなりスピードを出して実演
して見せてくれた。
この時、かかとを良く撃たれるので、かかとは低くしないと
いけなく、また随分と全身のエネルギーを使い、酷く疲れる
訓練だと言う。

戦争映画の地上戦で良く見るシーンだと直ぐわかったが、
日本語でなんと言うのか調べてみると、匍匐前進とある。
葡萄ではないし、更に調べると(ほふく)と読むのがわかった
初めて出会っ軍隊用語だった。

気温30℃以上の日、迷彩色のユニフォームの上に、
ゴアテックスのオーバーを着て、更に雨よけのカツパと
ガスマスクをつけ、ヘルメットを被り、水筒と10キロの
リュックザックを背負い、アーミーブーツは2,5キロの重さで
膝までの分厚いウールの靴下を履き、,小銃は3,63キロ
・G・36・Sturmgewehr、
この装備で白兵戦の練習を、草原の形に合わせてしたそうだ。

◆正に「真夏に暖房」とはこの事で、全身の汗腺が開き汗が流れ続け
3リツトル以上のお水を飲んだという。20人中隊での訓練中、
1人がダウン、苦しくて動けなくなり、仲間が沈黙の中でその子の
靴を蹴ったり、ヘルメットを軽くたたいたりしながら、
思い体を引きずりながら 運んで前進移動したという。

この時のユニフオームを洗濯しようとしたとき、
石でも入っているかのようにズシリッと重く変だと思ったが、
正に「真夏に暖房」とはこの事で、全身の汗腺が開き汗が流れ続け、
3リツトル以上のお水を飲んだという。
20人中隊での訓練中、1人がダウン、苦しくて動けなくなり、
仲間が沈黙の中でその子の靴を蹴ったり、ヘルメットを軽く
たたいたりしながら、思い体を引きずりながら 
運んで前進移動したという。

この時のユニフオームを洗濯しようとしたとき、石でも入って
いるかのように
◆ズシリッと重く変だと思ったが、あれは息子の汗であった。 
( つづく )

◆◇◆
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_21世紀を迎えた今世界は混沌としています。日本もその渦て
政治経済ともに、国際的視点に立脚し欧州からの情報収集が不可欠に
なってきています。欧州の国際情勢を日記風にまとめドイツ滞在歴
40余年の経験を生かし、現地よりレポートします。
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