■カトリック教会聖職者の性的スキャンダルについて。川口マーン氏へ反論

■カトリック教会聖職者の性的スキャンダルについて。川口マーン恵美氏へ反論
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◆欧州におけるキリスト教は、ドイツのマルチン・ルターが
◆1961年第35代アメリカ合唱国大統領に選出されたケネデイは
◆そういえば2013年2月11日、突然ローマ法王ベネディクト16世の退位
◆いずれにしても形は異なるものの、熾烈な宗教間の戦いは今日に至っても、
◆そういえば、つい、最近も
◆それはそれとして、日本ではそうした事情をろくに検証もしないで、
◆ノムさんより雑誌『正論』6月号にドイツ在住 川口 マーン 恵美 という方の、
◆「横浜アクション・グループ」代表赤羽根恵吉氏はドイツ在住Atsuko Lenarz 氏より、
◆日本では進歩派、保守派を問わず、いつも宗教関係、特にカトリック教会報道は概して
◆このような反教会感情を最高度に煽り立てるヨーロッパ諸国は、
◆この人々は、全員が現教皇ベネディクト16世に対する憎悪で一致
◆イギリスでは、教皇を「人権侵害のかどで逮捕せよ」などの意見まで
◆さて「Will」誌にはハンガリアのジャーナリストの記事が
◆川口マーン氏は、「クリスマスの祝いに宗教色が付きまとうのが気に入らない。」
◆ヨーロッパに生活しながらこの程度の認識度!
◆元々キリスト教嫌いな同氏が、自分と無縁の教会を正しく判断、観察できるはずなし
◆今まで読んだ反教会記事でも最低なものであった
◆明るみになった教会不祥事は事実ですから弁護の余地はありません。
◆川口氏は、「教皇の沈黙」について書いていますが、
◆メルケル首相など全ての閣僚が法相を守ったなどの報告は事実に反する。
◆次に司祭の独身制さえ廃止すれば問題は片付くと言わんばかりの
◆私は教会が信頼と尊敬を回復するにはこの際、過去の膿を全部出して
◆日本のカトリック信徒の方々が低級、粗悪な報道を真に受けて惑わされないよう
◆『言志』16号 予告
=「盗人国家・韓国に対する国際包囲網は徐々に完成しつつある」=
クライン孝子
◆「表現者」
http://www.fujisan.co.jp/product/1281687591/?gclid=CKLAhd74uLYCFYLwzAodWm8A4A
連載 情報戦略ー余りにも大きな日独間の隔たり
「スノーデンが思い起させるアメリカの日本メデイア統制」
クライン孝子
◆なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。迷走する日本の原発の謎 −クライン孝子
http://www.kairyusha.co.jp/ISBN/ISBN978-4-7593-1203-4.html
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◆欧州におけるキリスト教は、ドイツのマルチン・ルターがカトリック教の
免罪符をきっかけとして宗教改革に敢然と挑戦した1517年以降
カトリックとプロテスタントに分かれ、1618年から1648年まで
30年に及ぶも両派による血みどろな宗教戦争を発端として、
延々と、今もなお表むきは仲直りしたかに見せ、握手をしつつ、水面下では
陰湿な戦いが続いています。
原因は、必ずしもこの争いが宗教における対立のみならず、これに複雑怪奇な各国の
利害が絡むからで、この争いは残念ながら、現代に至っても延々と引き継がれています。
つい最近11月22日にケネデイ暗殺50周年の追悼式がアメリカなど各地で
行われましたが、ケネデイが暗殺された理由は、未だ明らかにされて
いませんし、恐らく今後も謎のままで伏せられるのでしょう。
けれども、コロンブスがアメリカ新大陸を発見し、アメリカ合衆国と
なってからというもの、主としてイングランドの
アングロサクソン系プロテスタントがアメリカの中枢を掌握し支配して来ました。
従って大統領も、代々この系統が掌握してきました。
◆1961年第35代アメリカ合唱国大統領に選出されたケネデイは
カトリック系初の大統領で、しかもイングランドの
アングロサクソン系が一段下に見て軽んじてきたアイルランド出身であった
ことも彼らから反感をもたれ敵視されたとも言われています。
いずれにしろ、今日においても、欧州大陸も宗教問題はキリスト教の両派のみならず
イスラム教やユダヤ教などもいり混じり、複雑な様相を呈しています。
◆そういえば2013年2月11日、突然ローマ法王ベネディクト16世の退位が発表
されました。ドイツ人の多くは、おやっと思い、これには何かあるなと思ったものでした。なぜなら、元来法王は終身制で死ぬまでその地位に就くものと思っていた
ものですから。(例外はある)、
それなのに、突然の辞意表明で意外だっ!
法王ベネディクト16世は退位の理由に健康の衰え
を上げていましたが、根拠は全くないものの、私も含めて多くのドイツ人は
彼がドイツ出身であることで、
就任後、意図的とも思われる様々な問題を含めて、スキャンダルが次々とオモテに出て彼自身、法王であることに限界を感じたからではないのか、と勘ぐったものでした。
最終的には、2013年3月、法王にフランシスコが選出され、以後ベネディクト16世は
名誉法王として引き続き、バチカンにすむことになりましたが・・・
◆いずれにしても形は異なるものの、それなりの熾烈な宗教間の戦いは
今日に至っても、外部や内部で繰り返されていていることは事実で、
◆そういえば、つい、最近も
ぜいたく聖職者:住居改装などで41億円、ドイツ
http://mainichi.jp/select/news/20131015k0000e030094000c.html
という事件がドイツで発生し、メデイアがここぞとばかり、カトリックへの
非難、弾劾を行っていました。
こうすることでカトリック内部の暗部の掃除に手をつけるということは
最終的にはカトリックにとってもプラスになることです。
さっそくローマ法王:スキャンダル撲滅へ「バチカン中心主義払拭」
http://mainichi.jp/select/news/20131006k0000m030036000c.html
と、改革への道へと歩み始めたようです。
◆それはそれとして、日本ではそうした事情をろくに検証もしないで、
メデイアで騒いだ部分だけを切り取って、カトリックを糾弾するという、
そうした行為が平気で行われているとのこと。
さっそく
すでに2004年の段階で「櫻井よしこ論ジャーナリストの堕落2004.11.28
http://www.nomusan.com/archive2012.07.08/~essay/essay_18_sakurai-yoshiko.html
という論文をまとめ健筆を振るって下さり、多くの読者の皆様から賛意のメールを頂戴した
野村かつよし氏!が今回は、ほぼ3年前のドイツ・カトリック教会における
性的スキャンダルについて、以下のようなメールをネットにて公開して
折られるますので、ここに転載させていただきます
================================
◆(ノムさんの、「観た、聴いた、読んだ、食った」より)
<<雑誌『正論』6月号にドイツ在住 川口 マーン 恵美 という方の、
*ローマ法王の憂鬱、カトリック教会で何が? 頻発する聖職者の性犯罪
という記事が出ました。

◆私の属する「横浜アクション・グループ」の代表である赤羽根恵吉氏は
この記事を、同じくドイツ在住のAtsuko Lenarz 氏に送り、
同氏から下のような感想を得ました。両氏のご了解の下、公開致します。
10/06/08
http://www.nomusan.com/archive2012.07.08/~essay/jubilus2010/06/100608.html
<<赤羽根様、
この度はご丁重なお手紙を有難うございました。

今回の記事、赤羽根様がどれほど心痛い思いをしながら
お読みになったことか、お察し致します。
◆日本では進歩派、保守派を問わず、いつも宗教関係、
特にカトリック教会についての報道は概してネガティヴであり、
かつ不正確という印象を受けていましたが、
今回の記事でもそれを再確認しました。

◆このような反教会感情を最高度に煽り立てるヨーロッパ諸国は、
大衆世論、教皇批判者の意見にのみ絶対の判断基準を置き、
これに逆らう見解を全て保守反動と決め付けるのが一般的です。
彼等の論拠を正統づけるために事あるごとく、マスコミの寵児のようにして
一方的に紹介されるのは、
「下からの教会」「我らは教会」また「ヴァティカンの道60号」
でご紹介したZdK(ドイツ・カトリック信徒中央委員会)の役員など
教会への反抗を以って進歩的と見做す人々の発言のみです。

◆この人々は、全員が現教皇ベネディクト16世に対する憎悪で一致
しています。
教皇はまだ枢機卿時代に、公会議の方針を曲解し、全てを改革と称して
誤った方向に走ろうとしていた教会の兆候に歯止めをかけようとして
「正論」を述べたとたんに、超保守派のレッテルを貼られました。
それ以来、教皇は一言発するたびに進歩の敵として世間の非難を
浴びてきました。
◆イギリスでは、教皇を「人権侵害のかどで逮捕せよ」などの意見まで
出ているほどです。
このようにカトリシズムと教会について偏見しか持たない人々には、
数々の諸問題についての教皇ご発言は、教皇個人の意見ではなく
教会の声であるという認識が全くありません。
そのために教皇が変われば、発言も変わるであろうと無駄な期待に燃え、
それが叶わないと判った瞬間にまたもや教会攻撃という言葉の武器で
怒りを晴らそうとするわけです。

◆それに対して教皇を知る人々、またご著書を読んだり話しを聞いた人々は皆、
教皇がどのような意図からいつも的確な発言をされるかを良く知っています。
しかし各方面で見識高い教皇を慕い、その言葉の深さに感銘を受ける人々など、
教皇の指導下に集まり左傾した教会を正しい方向に導こうなどという
グループの意見がマスコミなどで紹介されるということは、
絶対にありません。
この人々の存在はマスコミから意図的に無視されています。

◆さて「Will」誌にはハンガリアのジャーナリストの記事が紹介
されましたが、私の知る限りではこの国の論評は、
もともと現教皇の尊厳性を損なうような記事しか書かないようです。

◆次に川口マーン氏は、
ここ数年のうちに急に論壇を賑わすようになった人物です。
数年前に、当地の日本書店でこの方が書いたドイツ滞在記のような本を
少し立ち読みしたことがあります。
その中でドイツのクリスマス風景について、
「クリスマスの祝いに宗教色が付きまとうのが気に入らない。」
という意味のことを書いていました。
◆ヨーロッパに生活しながらこの程度の認識度!
という感じで後は押して知るべしですのでそれ以来、全く問題外でした。
キリスト教についてこの程度のことしか書けないような人々が
ドイツ在住の日本人ジャーナリストや作家などとして、
ドイツ通として残念ながら幅を利かせているようです。

◆元々キリスト教嫌いな同氏が、
自分と無縁の教会のことなど正しく判断、観察きるはずもありません。
ざっと読んだところでは、
ドイツのテレビ報道や反教会姿勢を露骨にしている新聞、雑誌などを
適当にまとめ、自分としての調査などは全くせずに、
後は周囲の知り合いドイツ人などから聞いた話を証拠ずけとして列挙
しただけのようです。
要するに教会への偏見、無知、個人的な憎悪を口汚い言葉で
ぶつけただけのお粗末記事に過ぎないという印象を受けました。
◆今まで読んだ反教会記事でも最低なものであったと言えましょう。

◆明るみになった教会不祥事は事実ですから弁護の余地はありません。
問題を起こした司祭を他の地方に転任(左遷)させたところで、
本人の歪んだ心理状態、病状を治癒しなければなんの解決にも
ならなかったわけです。
このような内部解決が失敗したために世間からは隠蔽工作などと
非難されるわけです。この点は教会も深く反省し、
これからは各方面での専門家とコンタクトを密にしていく意向であることは
確実です。

◆川口氏は、「教皇の沈黙」について書いていますが、
事件発覚以来、不謹慎な聖職者に対しては「弁護の余地なし、
ゼロ寛容」であることを度々、発言され、手紙も出されています。
記事を書く限り、この程度の情報はキャッチしてほしいものです。
またカトリック教会に対して露骨な猜疑心を表明したドイツ法相に対して、
司教団会長のツオリッチ大司教が抗議した時に、
◆メルケル首相など全ての閣僚が法相を守ったなどと報告していますが、
これは事実に反しています。
この時、メルケル首相(プロテスタント)以下数人の大臣は、
「児童の性的虐待などの事件はカトリック教会のみの現象ではなく、
他の世界にもある。カトリック教会のみを一方的に断罪する態度は良くない。」
と言明したことは、どの新聞でも報道されました。
そのために法相は、「教会と争うつもりはない。」として一時的に
矛先を和らげました。
但しこの法相(女性)は、「無宗教・人文主義者同盟」の会員であり、
もともと反宗教に徹している人物ですので、今回のような発言をしたのは
当然だったかもしれません。

◆次に司祭の独身制さえ廃止すれば問題は片付くと言わんばかりの
単純発想法も愚かな極みです。
今回の聖職者が巻き起こした道徳的な不祥事は、教会以外の分野でも
頻繁に起きています。
しかしカトリック教会の不祥事のみがマスコミにより一方的に、
大々的に報道されるのに対して、プロテスタント系施設、或いは
無宗教の名門学校であった不祥事(その数はカトリック系施設よりも
多かった)については、ごく僅かな報道のみでこのような不公正報道に
疑問を思う人すら少ないというのが現状です。
マスコミなどに煽動されて独身制を廃止せよ!との叫びは信徒の中でも
高っていますが◆、私がこの人々に聞きたいのは次の点です。
1.司祭の生活費にも廻される教会税を今後は、司祭の家族の生活費の
分までも支払う覚悟があるのか。
2.結婚した司祭が離婚したくなったら、それについてはどう
思っているのか。
3.今や同性愛結婚も公然としているが、もし司祭がこのような態度に
出たらどうするつもりなのか。
4.司祭が家族生活を営むなかで産児制限の話しも出てくるであろうが、
これについてはどのように考えるのか。
5.本当に司祭が必要な場合に、司祭が自分の家族や家庭事情のために
来られなかったらどうするつもりであるのか。

司祭の結婚許可を叫ぶだけで、上記のような素朴な問に対する
答えは一度も聞いたことがありません。妻帯生活のために
プロテスタントの牧師には、家族との緊張関係に直面し、
数度に及ぶ離婚経験者も少なくありません。
このような人々にキリスト教的家族倫理などを説く資格はあるでしょうか。

◆私は教会が信頼と尊敬を回復するにはこの際、過去の膿を全部出して
完全な自己浄化に努め、弛緩していた聖職者は、初心の精神に立ち戻り、
新たな出発をする以外に治療法はないと確信しています。
独身制廃止などの安直な案は、逆に教会の秩序体系、
価値そのものの崩壊に通じる危険な要素を含むことを肝に念じるべきでは
ないでしょうか。
まして教皇退位要求などは、無責任な介入以外のなにものでもありません。
◆日本のカトリック信徒の方々が低級、粗悪な報道を真に受けて惑わされる
ようなことのないよう、願うばかりです。
ここドイツでも「ヴァティカンの道60号」でご紹介した
カトリック信徒フォーラムの会長が信徒に教会再生のために立とうとして
教皇支持をよびかけています。

どうぞ今後ともよろしくお願い致します。>>
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・ 上記につきクライン孝子名抜きのメルマガの転載・発言は固く
 お断りいたします。
(なお「クライン孝子」および「クライン孝子の日記」
と明記されていれば、転載・発言は大いに結構! 歓迎いたします)
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メルマガ発行者: クライン孝子 (フランクフルト在住 )
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