■映画「敵が友になるとき」は日本に収容されたドイツ人捕虜の実話

■映画「敵が友になるとき」は日本に収容されたドイツ人捕虜の実話
編集
◆ヴォイガート 立子さんはザール大学の日本科で多くの大学生に
◆そういう意味では根っからの日独大好き人間
◆例のドイツ兵捕虜の物語が昨年ザールで封切られ、
◆今度、ベルリンで「第一次世界大戦」100年を記念して、
◆映画の主人公篠田さんも招待されて日本からやってきます。
◆==「敵が友となるとき」
日本におけるドイツ捕虜兵(1914−1920)
展示会と記念行事。場所:ベルリン
◆人のなさぬことを成し遂げた偉人
◆ 映画「敵が友になるとき」は日本に収容されたドイツ人捕虜の話
◆映画で最初に目にするのは、ベートーベンの「歓喜の歌」を
◆さらに日本人のパン職人がドイツのパン種をこねている情景
◆このドキュメンタリー「敵が友になるとき」は、
◆松江中佐は捕虜に対して非常にヒューマニズムにあふれた接し方を貫き、
◆ドイツ人と日本人の家族の繋がりとその別れが語られており、
◆この見ごたえのある映画はブリギッテ・クラウゼ監督によって作られた。
◆やっと私が探しに探しているモチーフが見つかった
◆屋根裏に捕虜が故郷に送った手紙を見つけ、
◆クラウゼさんは言う:「私の持論は、感興を呼び覚ます映画は・・・」
◆ザール州の映画会社のヨーク・ヴィット氏が
◆ヨーロッパではいかなるプロジェクトも
◆残念ながら時間とお金は一緒には降って来ないものですね。」
◆展望:彼女の言葉を借りると
◆◆◆水島総】「言志」ついに復刊![桜H26/4/21]
http://www.youtube.com/watch?v=-e8_8svJ6w0&feature=youtube_gdata
「言志」18号 予告
http://ch.nicovideo.jp/ch132/blomaga/ar418736?cc_referrer=ch
=欧州におけるドイツの「完全復活」に続くは日本である=
クライン孝子
◆◆「表現者」次号予告
http://www.fujisan.co.jp/product/1281687591/?gclid=CKLAhd74uLYCFYLwzAodWm8A4A
連載 情報戦略ー余りにも大きな日独間の隔たり
「アンネ」破壊は外国の工作による『ニッポン』破壊か
クライン孝子
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◆ヴォイガート 立子さんはザール大学の日本科で多くの大学生に
ドイツでは知られていない日本のあらゆる美しい文化を
紹介しておられるだけでなく
ドイツ国内において、その日本文化を広めるためにドイツ人を
前にして、各地で講演をされています。
◆そういう意味では根っからの日独大好き人間で、
第二次世界大戦後の戦勝国による日独離間工作(多くはプロパガンダ)を
数年前から見抜き、これに直接もしくは間接的に協力?している
かに見える多くは日本人を厳しく批判、学問の上で指摘されてきた方です。
そのヴォイガートさんから以下のメールを受けとりましたので、
ご紹介いたします。<<孝子さん

◆例のドイツ兵捕虜の物語が昨年ザールで封切られて、
以来ドイツ中を廻っています。その「敵|味方」
と題する映画の主人公が篠田さんと言って私の友達です。
◆今度、ベルリンで「第一次世界大戦」100年を記念して、
その捕虜たちが残した手紙やいろいろのものを展示する企画があり、
◆篠田さんも招待されてわざわざ日本からやってきます。
そしてそのときに、また、その映画が上映され、
映画の後パネルディスカッションにも出場されます。
私は通訳です。
その映画の内容と、ベルリンでのスケジュールを添付送付します。
お元気で。

ヴォイガート 立子
Dr. Ryuko Woirgardt

Universität des Saarlandes
Japan-Projekt
http://japanprojekt.blog.de/
http://www.nipponliteratur.de

Home
Tel.: +49 - (0)6898 - 31249

◆==「敵が友となるとき」
日本におけるドイツ捕虜兵(1914−1920)
展示会と記念行事。
◆場所:ベルリン
開催日:2014年8月22日から9月5日まで


◆人のなさぬことを成し遂げた偉人
「ザールブリュッケン新聞」2013年6月4日 
編集者:トビアス・ケスラー記
ヴォイガート・立子訳

◆ 映画「敵が友になるとき」は日本に収容されたドイツ人捕虜の
話であり、今日、ザール州映画製作協会援助を受けて制作完成した
このドキュメンタリーが、ザールブリュッケン市の映画館「8時半」
で女性監督のブリギッテ・クラウゼさん及び
ドイツ駐在中根猛日本大使同席のもとで封切られた。
(2013年6月4日初放映)

写真 1:女性監督 ブリギッテ・クラウゼさん
写真2:研究者であるハンス・ヨアヒム・シュミット氏。
木曜日の19時よりNauwieser 19で
「チンタオで戦い、日本に収容されたドイツ人捕虜」について講演。

ザールブリュッケン発:
◆映画で最初に目にするのは、ベートーベンの「歓喜の歌」を
日本の子どもたちが歌っているシーンである。
◆さらに日本人のパン職人がドイツのパン種をこねている情景である。
このシーンを見るに、100年前、坂東(現在鳴門市)において、
収容されたドイツ人捕虜たちが、かの地に彼らの足跡をまざまざと
残していることが、如実に語られているのがわかる。
 
◆このドキュメンタリー「敵が友になるとき」は、
想像もしなかった異例のストーリーを我々に語ってくれる。
1914年第一次世界大戦勃発、
日本は同盟国イギリスの要請に応え、中国のドイツの租借地、
チンタオを攻撃しドイツ軍を陥落させた。
5000人ものドイツ守備軍は大軍の日本軍に降参、捕虜となった。
そのうち900人が日本の四国にある板東という小さな村の
捕虜収容所に収容された。
収容所の所長の名は松江豊寿中佐。
◆松江中佐は捕虜に対して非常にヒューマニズムにあふれた接し方を貫き、
ドイツ兵の収容所新聞の発行を認めたり、
劇やコンサートの公演をも奨励した。
かくして捕虜たちと村人たちの約5年にわたる交流が始まったのである。
その結果現在もなお、坂東はドイツと日本の交流と相互の理解
のシンボルになっている。

  「敵が友になるとき」では、
非常に個人的な話が語られている。
その話の内容は過去と現在の人の繋がり、および、坂東で始まった
◆ドイツ人と日本人の家族の繋がりとその別れが語られており、
その家族の離別は1920年戦争終結によってドイツ兵(捕虜)
のドイツ国への帰還をきっかけに起こった。

◆この見ごたえのある映画はブリギッテ・クラウゼ監督によって作られた。
彼女は10年間日本に住み、そこで日独交流協会を作って
両国の交流に努めた。
彼女曰く「お互いに共通しあうテーマを私は捜し求めているのです。
そして、2006年にある映画で収容所を見たとき、
◆やっと私が探しに探しているモチーフが見つかった気がしました。」
「そして、その収容所の(歴史的)調査をしているうちに、
ホイスワイラー町居住のハンス・ヨアヒム・シュミット氏のところへ
(運命が)私を向かわせました。
彼はある日あるとき、偶然に(シュミット氏が購入した建物の)
◆屋根裏に捕虜が故郷に送った手紙を見つけ、
収容所の歴史的事実に興味をもち、
徹底的にこの歴史を調べる決心をしたのです。」
クラウゼさんはさらに
「彼は信じられないほどの知識を所有しています、その上彼は
それをたいへん上手に話すことが出来るのです。
そのようにして、わたしはついにこの映画の(主題の)
発端に出くわしたわけです。
でもわたしはこの出発点を古典的な歴史的な描写にならないよう
に気を使いました。」

◆クラウゼさんは続けて言う:
「私の持論は、感興を呼び覚ます映画は個人的なレベルから
出発しなければならない、ということです。
何故ならば80分にもわたって観る者を 引き付けなければ
ならない映画は、個人的なストーリーの素材が必要だからです。」
聞き手:「他と比較してこの収容所での生活は例外でしたか?」
クラウゼ:「はい、これは例外なことで、所長が諸々の例外を
許してくれたということは、捕虜にとって大きな幸運でした。
坂東収容所は代表的な日本の収容所ではありません。
先の2つの大戦の残酷さを目の前にして、
果たしてこのような映画を製作してもよいものだろうかと、
疑問がわいてきたのは事実です。」
「しかし」とクラウゼさんは続けて言う。
「(映画作りが)人間のよいところを観る、ということは
正しいことだと思います。あの時代に、一人の人間が
人と違う事を成し遂げたということは、偉大なことだったと
思うからです。」と。

なお、研究者シュミット氏を通してザール州へのコンタクトは
彼女にとって更なる利点(幸運への)の引き金になった。
◆ザール州の映画会社のヨーク・ヴィット氏が
クラウゼさんを現地の映画促進協会に紹介したのだ。
「ザールランド・メディアからの助成金のほかに日本交流基金からも
援助を受けました。
しかし、資金調達は非常に難しい問題でした。
今まで一番難しい問題だったと思います。
何故ならば、福島大惨事以後、
◆ヨーロッパではいかなるプロジェクトも、
日本に関する映画製作資金の提供には、消極的になって
しまいました。
我々の扱うテーマはどの基金委員会でも副次的なものに
なってしまったのです。」

クラウゼさんはしかし、これ以上長く待つことは出来なかった。
 「人生っていつもこんな風に事が都合よく運ばないのは
なぜでしょうね。時間があるときはお金がない、
お金のあるときには時間がない。
◆残念ながら時間とお金は一緒には降って来ないものですね。」
というわけで、野心のあるプロジューサーは『引当金』方式
のようにして仕事をしました。
という意味は、報酬は映画の興行利益が出た時に支払われるという
やり方です。
 劇場の声優 :
クラウゼさんは映画会社からの勧めもあって、
二人の劇場の有名な声優、
サクキア・ペツォルデとボーリス・ピーチの二人の声を使った。
もともと彼女は昔の映画に出演したハネローラ・ホーガーを望んでいた。
何故ならばホーガー声優は「テキストに対して新鮮な興味を持つ声優」
と信じていたからだ。
しかし、幸いにも上記声優の選択は正しかったそうだ。

◆展望:
彼女の言葉を借りると
「(このような映画を放映してくれる)放送局(テレビ局)
を見つけるのはたいへん難しく、SR(ザール局)
ともコンタクトを取ったけれどこのような映画を放映する場所がない、
と断られた。」そうだ。
この映画の放映は将来、別のテレビ局に当たってみるそうだ、
例えば3サット局やArte局など。
「私たちが作ったこのような映画はあまりにも個人的で、
大衆の嗜好に合わないし、現在のテレビドラマの線に適して
いないのです。」とクラウゼさんは(悲しく)つぶやいた。

Termin: Heute, 19 Uhr, und morgen, 20 Uhr, im Kino Achteinhalb (Sb).
Brigitte Krause kommt zu beiden Terminen zur Diskussion.
Begleitend ist im N.N. ab morgen für eine Woche eine Ausstellung
zum Film zu sehen, die von Olaf Welling gestaltet ist.
Er bietet morgen um 19 Uhr eine Führung durch die Ausstellung an,
mit einer Lesung von Frank Heidrich.==>>

◆◆◆水島総】「言志」ついに復刊![桜H26/4/21]
http://www.youtube.com/watch?v=-e8_8svJ6w0&feature=youtube_gdata
「言志」18号 予告
http://ch.nicovideo.jp/ch132/blomaga/ar418736?cc_referrer=ch
=欧州におけるドイツの「完全復活」に続くは日本である=
クライン孝子
◆◆「表現者」次号予告
http://www.fujisan.co.jp/product/1281687591/?gclid=CKLAhd74uLYCFYLwzAodWm8A4A
連載 情報戦略ー余りにも大きな日独間の隔たり
「アンネ」破壊は外国の工作による『ニッポン』破壊か
クライン孝子
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_21世紀を迎えた今世界は混沌としています。日本もその渦て
政治経済ともに、国際的視点に立脚し欧州からの情報収集が不可欠に
なってきています。欧州の国際情勢を日記風にまとめドイツ滞在歴
40余年の経験を生かし、現地よりレポートします。
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 お断りいたします。
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と明記されていれば、転載・発言は大いに結構! 歓迎いたします)
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